2014年4月20日日曜日

あひるのかたち

わたしのこころは
あひるのかたち
すいへいせんを
かかえてる

わたしのゆめは
あひるのかたち
はねをひろげて
ひかってる

わたしのみらいは
あひるのかたち
きいろいくつで
はしってく

2014年4月19日土曜日

みんながあつまると

みんながあつまると
じぶんかってにできない
ひとりでいれば
すきなようにできる

みんながあつまると
さわがしくなる
ひとりでいれば
だまっていればいい

みんながあつまると
いばるひとがでてくる
ひとりでいれば
いばるひとはいない

みんながあつまると
そうだんばかりする
ひとりでいれば
きめなくてもいい

2014年4月18日金曜日

右目くんと左目さん

右目くんと左目さん
見える景色も少しだけ違う

私の中に
二人は いるのね

右目くんと左目さん
仲良しですか

けんかしたら 私が仲裁
いたしましょう

2014年4月17日木曜日

心の声

心の声が
不意に言ってくる
「おい 自分よ」

心に
睨まれて
私は身動きができないことを
心に悟られまいとする

「おい
 誤魔化せやしないぞ」

心は強気で
きょうは言いたいことを言うようだ
なにを言い出すかには興味がある

「おい
 お前は物事をよく考えず
 いつも誤魔化す
 だから
 いつもどうしたらいいか
 わからないまま
 時間だけがすぎる」

そうだ
私は結論を出すのが嫌いだ
それは怖いからだ

「だが俺は知っているぞ 
 自分が出したい答えを」

それは何なんだ

「それは自分で
 考えることだ」

いつの間にか心は
自分に混ざってしまって
いつものように
見えなくなった

2014年4月16日水曜日

秘密の小石

いらなくなったものを
焚き火にくべて燃やしています

焚き火の炎に包まれて
秘密はもう秘密ではありません
握りしめられた手のひらには何もなく
わずかに汗をかいているだけです


秘密は燃え尽きて
消えていってしまいました

でも
私に心に
小石のように
何かが残りました

それは
なにげないものなので
ふだんは邪魔にならないでしょう

けれども
たまに
私自身が邪魔なのではないかと
思わされるのです

2014年4月15日火曜日

俯いたままでいいから

これから死ぬまで
過去だけで生きていける
彼女はそう思ったが
梢で渦巻く風は違うよと言った

思い出の中の私は
眩しいほどに輝いている
息を殺して感じていたが
石畳の靴音は知らん顔した

明日も私は
途方に暮れているだろう
だが思わぬ幸運が
彼女に飛びつこうとしていた

だから
少し早起きして
身支度をして
好きだった場所に
歩いて行くんだ
俯(うつむ)いたままでいいから

2014年4月14日月曜日

わたしは じまんしたい

わたし

じまんしたい

どんなことでも

じまんしたいこと みつけたら

じまんしたくなっちゃう

だからじまんする

なんで    あなたはじまんしないの?

じまんするってきもちいい

みんながほめてくれるから

ほめてくれそうなことばかり

わたし

じまんしたいんだ

やりたいこともやるけど

やりたくないことも

ほめられたいから

がまんしてやる

なんで    あなたはやらないの?

2014年4月13日日曜日

きみの砲弾

優しい笑顔に武器を隠して
いっせいに砲撃しようと狙っている
きみを愛するものから引き離したものに向けて
きみは甘い吐息の毒よりも効き目があると信じるその砲弾を
打ちこもうとしている

きみの甘い吐息の毒をかすめて
砲弾は飛んでゆくだろう
きみを愛するものから引き離したものに向けて
甘い吐息の毒を微かにまとって

優しい笑顔に武器を隠して
きみは得意になっている
それはきみの素晴しいところだ
砲弾など何の役にも立たないことを
疑おうとはしない

そのしなやかな腰に張った帆や
衝撃を吸収する肉体のほうが
どれほど敵を殲滅するのに役立つことか
きみは頓着ない

優しい笑顔に武器を隠して
いっせいに砲撃しようと狙っている
時は文字盤の上で刻む
きみの時は少しずれているのか
たまに早くなったり
止まってみえるのだけれど

2014年4月12日土曜日

その 透明な ・・・

頭のてっぺんからつま先まで好きなひとが
疑いの眼差しで私を見ている
私にはちゃんとした理由があるから と
私は自分を落ち着かせようとしている

初めて同じ部屋で寝た夜のことを
私は思っているが
君はどうやって帰ろうか
考えている

君の胸と私の胸とを合わせて
背中を両方の手のひらで
激しく撫でて愛してるよと伝えた

いま車を運転してきた君の
助手席で
私は君をつなぎとめるために
色々と画策した

ロービーで君を待っていると
君が来ないのではないかという不安が
私をいらだたせる

私は悪いことをしているかもしれない
無理やり君にいうことをきかせようとしている

だが君は来ない
降りだした雨の向こうに
走り去ってしまうのか
そんな
悲劇的な画が
私にはに似合っていると
君は私の悲壮な出来事を楽しみながら言いそうだ

私は君を信用などしていない
だだ好きなだけだ
君は私を好きではない
ただ無理やり繋ぎ止めて欲しいだけだ

二人の間に
理解し難い謎が
透明な丸い水晶球のように落ちている
その魅力に囚われてしまったことだけ
私達は一緒だった

2014年4月11日金曜日

みあげたわたし

ゆうひがオレンジいろにひかりながら
しずんでゆきます
わたしのかおを
したから
てらそうとしています

わたしは
ちきゅうにいると
ちいさいから
わたしは
したからなにかをされることに
なれていません

わたしのなかまたちも
みなちいさいから
ここでいきていくことには
くろうしています

たとえば
やまやビルやいえのやねや
そこいらじゅうにはえているきや
でんしゃのつりこうこくだって
わたしをみおろしているのです

わたしはみおろされることになれているから
したからみあげられると
おちつきません

わたしはうえからよぶこえに
「はい!」とおおきくへんじをして
じめんをふんで
かけてゆきたいのです