2014年11月29日土曜日

出席番号34番

出席番号34番
永久欠番の出席番号
僕の斜め前に座った34番は
今まで知らなかったことを
連れてきた

世界に理想の人がいるということを
教えてくれた
手が届きそうな理想があるということも

君はいつも自然体で
まるで僕の真反対だった
チャイムが時を刻み
思い出のブロックを積み上げていった

体育祭の朝練
新米の先生に教科書で叩かれ
合唱祭では声合わせ歌い
手をつないでダンスもした
眠かった午後の日本史の授業
向かい合わせで食べた弁当
綺麗な夕暮れの空

34番
きみの指を透かして
眩しい太陽が僕の瞳に焼き付けたけど
この季節が来ると
出会った日を思い出す

思い出のブロックは
いまもあの校舎のあの場所で
光浴びて
たっているかな

いまは確かめられないけど
いつか一緒に見にいくなんて
奇跡がおきたら
僕のいままでの人生投げ出して
君とかけていきたい

登ったことのない
初めての見晴らしのいい場所
あのころの幼い僕たちの
なにもかも
見えるその場所へ

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