あなたの眼が見てきたものを
わたしも見たいのに
わたしに見えるのは
荒れた日照りの道を歩いてゆく
あなたの眼
あなたの姿
そして
あなたの唇を塞ぐ
砂混じりの風
あなたが旅立った訳を
あなたは知らない
知ることは縛られることと分かっていたから
あなたは自らに問いかけることなく
旅立っていった
すべてをそのままにして
あなたがわたしの前に現れたとき
わたしはあなたに夢中になった
あなたはあなたを
わたしに惜しげもなく差し出した
次々とボタンを外して
すべての服を脱ぎ捨てて
あなたのからだは
夜の中で陶器のように輝いた
触れ合った部分が熱を帯びて
しっとりと引き合った
あなたの長い脚はわたしに絡みつき
わたしの手はあなたの膨らみをおおった
あなたが見てきたものの中に
わたしも含まれるのだろうか
わたしはあなたの眼になって
見えるものを見て見たいけれど
あなたを見るわたしの眼は
何を望んでいるのだろう
眼をつぶりあなたを見る
眼をあけると
あなたはわたしを見ていないから
2011年2月24日木曜日
2011年2月23日水曜日
あなた
久しぶりにあなたの夢をみて
あなたの香りが私を満たした
寝過ごして目覚めるとカーテンの間から陽が差し込んで
部屋の中に眩しい陽だまりを作っている
一瞬 季節が分からなくなったのは
あの夏の日のつづきと錯覚したから
幸せなことだ
あなたはいないのに
いるような気がする
ブランコから飛び降りて
駆け出した
少年時代の息の乱れ
喉の奥で予感した未来の中
突然抱きしめ合うことになったあなたは
消える運命だったのか
白い2つの山が
息をするたびに小さく波打ち
愛という異人の接近を押し返していた
あなたの香りが私を満たした
寝過ごして目覚めるとカーテンの間から陽が差し込んで
部屋の中に眩しい陽だまりを作っている
一瞬 季節が分からなくなったのは
あの夏の日のつづきと錯覚したから
幸せなことだ
あなたはいないのに
いるような気がする
ブランコから飛び降りて
駆け出した
少年時代の息の乱れ
喉の奥で予感した未来の中
突然抱きしめ合うことになったあなたは
消える運命だったのか
白い2つの山が
息をするたびに小さく波打ち
愛という異人の接近を押し返していた
2011年2月22日火曜日
こえ
たすけてください というこえも
もう ききとれない
ほしのひかりが じめんにあたるときの わずかな おとよりも
ちいさくなってしまったから
あとは まぶたを いっしょうけんめいに あけて
ゆびさきを さしだして
あのひとに つたえるしかない
まだ おとなになったばかりなのに
からだがしびれ いきがくるしい
くびすじには
ははの ての やさしいかんしょくが
まだ のこっている
かがみのまえにたつと
わたしは つよいめをして みらいをゆめみていた
はしりだせば
だれもおいつけなかった
くつひもをむすび
かばんをもって
まいあさ でかけた
でんしゃの わっかに つかまって
いやほんからきこえる おんがくにききほてれていた
それが いま
わたしは
じめんに はうように よりそって
じぶんの しんぞうのこどうも いたみとしてしか かんじられない
なにかが わたしを とりのぞこうとしている
まけたくない
という ふとでた ことばが わたしに まけをおもいしらせた
たすけてください
と いってみた
じぶんにもきこえないよ と
つっこみをいれた
もう ききとれない
ほしのひかりが じめんにあたるときの わずかな おとよりも
ちいさくなってしまったから
あとは まぶたを いっしょうけんめいに あけて
ゆびさきを さしだして
あのひとに つたえるしかない
まだ おとなになったばかりなのに
からだがしびれ いきがくるしい
くびすじには
ははの ての やさしいかんしょくが
まだ のこっている
かがみのまえにたつと
わたしは つよいめをして みらいをゆめみていた
はしりだせば
だれもおいつけなかった
くつひもをむすび
かばんをもって
まいあさ でかけた
でんしゃの わっかに つかまって
いやほんからきこえる おんがくにききほてれていた
それが いま
わたしは
じめんに はうように よりそって
じぶんの しんぞうのこどうも いたみとしてしか かんじられない
なにかが わたしを とりのぞこうとしている
まけたくない
という ふとでた ことばが わたしに まけをおもいしらせた
たすけてください
と いってみた
じぶんにもきこえないよ と
つっこみをいれた
2011年2月21日月曜日
お月さん バンコンワ
心にフィルターがかかり
いつもの街の上を動き回る人々が
よく見える
自分の様子もよくわかる
夜になりライトアップされたオブジェの赤い色が
くっきりと見える
足を交互に投げ出して
歩くことができる
友だちと話すこともできる
うまく喋っているつもりでも
どこかがおっかなびっくりなところがあるが
相手のいたわりが感じられ
気を遣う
最近忙しすぎた上に
過大なストレスを抱えてしまったのだろうか
普段の流れから弾かれ
改札口で歩くことができなくなり
友だちからかかってきた電話にすがりついた
間もなくやってきた友だちは
明るい笑顔とハキハキした態度で
肩を抱えて
歩いた
カフェにはいると
きょうは何か食べたか尋ねられ
食べていないと答えた
運ばれてきたパスタを食べてみた
美味しいのかどうか、いつまで食べたらいいのか
考えた
友だちは心配していた
私も心配していた
何がどうなってしまったのだろう
やるべきことをするため
休むことにした
周りの人が助けてくれるだろう
かえっていいかもしれない
それまでよりもっとうまくいくかもしれない
家に帰り
友だちにコーヒーをいれてもらった
こんなありがたいことは初めてだ
窓の外の空に
月がこうこうと輝いていた
死んだおばあちゃんにおぶられて見た月だ
お月さん バンコンワ
コンバンワではない
おばあちゃんは何度も繰り返していた
お月さん
バンコンワ
いつもの街の上を動き回る人々が
よく見える
自分の様子もよくわかる
夜になりライトアップされたオブジェの赤い色が
くっきりと見える
足を交互に投げ出して
歩くことができる
友だちと話すこともできる
うまく喋っているつもりでも
どこかがおっかなびっくりなところがあるが
相手のいたわりが感じられ
気を遣う
最近忙しすぎた上に
過大なストレスを抱えてしまったのだろうか
普段の流れから弾かれ
改札口で歩くことができなくなり
友だちからかかってきた電話にすがりついた
間もなくやってきた友だちは
明るい笑顔とハキハキした態度で
肩を抱えて
歩いた
カフェにはいると
きょうは何か食べたか尋ねられ
食べていないと答えた
運ばれてきたパスタを食べてみた
美味しいのかどうか、いつまで食べたらいいのか
考えた
友だちは心配していた
私も心配していた
何がどうなってしまったのだろう
やるべきことをするため
休むことにした
周りの人が助けてくれるだろう
かえっていいかもしれない
それまでよりもっとうまくいくかもしれない
家に帰り
友だちにコーヒーをいれてもらった
こんなありがたいことは初めてだ
窓の外の空に
月がこうこうと輝いていた
死んだおばあちゃんにおぶられて見た月だ
お月さん バンコンワ
コンバンワではない
おばあちゃんは何度も繰り返していた
お月さん
バンコンワ
2011年2月20日日曜日
長い一週間
六角形の紙に
手紙を書き
水曜日にだした
木曜日に着いた手紙の返事は
金曜日に書かれ
土曜日に出された
月曜日
返事の手紙が届いた
七角形の紙に
誤解を解くための手紙を書き
火曜日にだした
もうすぐ一週間
手紙を書き
水曜日にだした
木曜日に着いた手紙の返事は
金曜日に書かれ
土曜日に出された
月曜日
返事の手紙が届いた
七角形の紙に
誤解を解くための手紙を書き
火曜日にだした
もうすぐ一週間
2011年2月19日土曜日
うつむく力はあるか
澄んだ空気を吸う
吐き出す空気には湿気が混じる
空気が沢山私を取り巻いている
足元には湿った路
服に身をまとい
靴を履いて
鞄を持っている
心のなかには思い出がある
思いがある
傷もある
周りにいる人の顔を見る
姿を見る
笑顔や無表情を見る
今まで生きてきた
これからも生きていく
確認するまでもないほどの
私
(うつむく力はあるか)
吐き出す空気には湿気が混じる
空気が沢山私を取り巻いている
足元には湿った路
服に身をまとい
靴を履いて
鞄を持っている
心のなかには思い出がある
思いがある
傷もある
周りにいる人の顔を見る
姿を見る
笑顔や無表情を見る
今まで生きてきた
これからも生きていく
確認するまでもないほどの
私
(うつむく力はあるか)
2011年2月18日金曜日
あした海を見に行く
あした
海を見に行こうと思う
車に乗って
愛する人と
いつか
一人で見に行こうとして
あまりの寂しさに
思わず友達を誘って見に行った海だ
その友達は素敵な人だった
海を見ると
自分が何にこだわっているのか
みえてくる
海はいつもそこひとりであるからだろう
海はその胸にあらゆる思いや夢をうけとめるからだろう
海水浴シーズンの海は
ひとでごった返している
海の家が粗末なシャワールームをかまえ
貧乏臭く水をチョロチョロ浴びさせる
シャワールームでは
人は一人で後悔に呉れ
将来を考える
ある朝
目が覚めると
なにか大事なモノがガラガラと風に飛ばされ
爽やかな空虚がそこに満たされていた
シャワーのお湯が
体を包み
空虚もそっちのけで
未来に溶かしていた
海を見に行こうと思う
車に乗って
愛する人と
いつか
一人で見に行こうとして
あまりの寂しさに
思わず友達を誘って見に行った海だ
その友達は素敵な人だった
海を見ると
自分が何にこだわっているのか
みえてくる
海はいつもそこひとりであるからだろう
海はその胸にあらゆる思いや夢をうけとめるからだろう
海水浴シーズンの海は
ひとでごった返している
海の家が粗末なシャワールームをかまえ
貧乏臭く水をチョロチョロ浴びさせる
シャワールームでは
人は一人で後悔に呉れ
将来を考える
ある朝
目が覚めると
なにか大事なモノがガラガラと風に飛ばされ
爽やかな空虚がそこに満たされていた
シャワーのお湯が
体を包み
空虚もそっちのけで
未来に溶かしていた
2011年2月17日木曜日
見るだけのわたし
怖がりな人
弱虫の人
お節介なきみ
ひとのいい彼
生き急ぐ人
苦労症の人
やりくり上手なきみ
細やかな彼女
見せたがる人
我儘な人
執念深いきみ
欲深い人
呼べばくる人
出不精な人
困り顔のきみ
笑いすぎる彼
物知りな人
人を騙す人
破天荒なきみ
謹慎中の彼
狂い咲く人
煙たい人
話好きのきみ
お呼びでない彼
嫁入り前の人
愛される人
まぶたを伏せたきみ
ただ見るだけのわたし
弱虫の人
お節介なきみ
ひとのいい彼
生き急ぐ人
苦労症の人
やりくり上手なきみ
細やかな彼女
見せたがる人
我儘な人
執念深いきみ
欲深い人
呼べばくる人
出不精な人
困り顔のきみ
笑いすぎる彼
物知りな人
人を騙す人
破天荒なきみ
謹慎中の彼
狂い咲く人
煙たい人
話好きのきみ
お呼びでない彼
嫁入り前の人
愛される人
まぶたを伏せたきみ
ただ見るだけのわたし
2011年2月16日水曜日
いつもと違う日
林の上の澄んだ空気に
月が明るく光り
降り積もった雪を集めた小山に
苦しみを抱えた人が腰を下ろす
誰の文句も受け付けない場所
息をすると恥ずかしいほど
たっぷりと白い湯気が出る
でも誰も見ていない
静かさが
包む
心配事は
氷に閉じ込める
きょうはいつもと違う日
栞の日
月が明るく光り
降り積もった雪を集めた小山に
苦しみを抱えた人が腰を下ろす
誰の文句も受け付けない場所
息をすると恥ずかしいほど
たっぷりと白い湯気が出る
でも誰も見ていない
静かさが
包む
心配事は
氷に閉じ込める
きょうはいつもと違う日
栞の日
2011年2月15日火曜日
秘書がいない
秘書が
私のからだの半分を連れて
出て行ってしまったので
自分の考えが正しいかどうか判断ができない
その半分には脳も含まれていたようだ
記憶がその分なくなり
思考力ももっていかれただろう
そのため日常の生活もままならず
高度な仕事は穴だらけとなる
チンチンも半分なくなったようだ
以前がどういうものだったのか思い出せない
知人と何があったか
何処に住んでいる人なのか
何か約束をして違えていないかどうかなど
重要と思われることが分からない
そのくせ
思い出さなくていいことが
鮮明に蘇る
秘書がここにいたときには
今日のご予定がよく分かった
物事の手配や段取りはすべてうまくいった
パスされたボールを投げれば
得点が上がった
秘書はいま何処で何をしているのだろう
半分の自分にメールして尋ねてみたいが
アドレス帳の所在が分からないうえ
自分がいるかさえも分からない
あちらからの連絡を待つために
フェイスブックに登録しておこう
私のからだの半分を連れて
出て行ってしまったので
自分の考えが正しいかどうか判断ができない
その半分には脳も含まれていたようだ
記憶がその分なくなり
思考力ももっていかれただろう
そのため日常の生活もままならず
高度な仕事は穴だらけとなる
チンチンも半分なくなったようだ
以前がどういうものだったのか思い出せない
知人と何があったか
何処に住んでいる人なのか
何か約束をして違えていないかどうかなど
重要と思われることが分からない
そのくせ
思い出さなくていいことが
鮮明に蘇る
秘書がここにいたときには
今日のご予定がよく分かった
物事の手配や段取りはすべてうまくいった
パスされたボールを投げれば
得点が上がった
秘書はいま何処で何をしているのだろう
半分の自分にメールして尋ねてみたいが
アドレス帳の所在が分からないうえ
自分がいるかさえも分からない
あちらからの連絡を待つために
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