世間の隅っこにいるけれど
ここは世間の隅っこの真ん中
世間は賑わっているけれど
ここは世間から一番遠い場所
だれもが世間へ出かけていって
友をみつけて笑顔を見せ合う
世間の隅っこの真ん中には
だれもやってこない
世間の隅っこの真ん中には
一足早く
だが 静かな春がやってくる
2014年3月28日金曜日
2014年3月27日木曜日
やきもち
やきもちをやいても
いいですか
あなたをひとりじめ
したいの
それはわるいことではない
それはすてきなこと
だれかとあなたをわけあうなんて
ふじゅんだわ
やきもちをやいて
くれませんか
わたしをひとりじめ
してほしいの
それはきゅうくつなんかじゃない
それはかんじること
このむねのほのかなかおりを
おぼえてほしいの
いいですか
したいの
それはすてきなこと
ふじゅんだわ
くれませんか
してほしいの
それはかんじること
おぼえてほしいの
2014年3月26日水曜日
2014年3月25日火曜日
みらいのともだち
ともだちが
そのともだちの
そのまたともだちの
うわさばなしをしている
うわさばはなしを
されているのは
ぼくがあったことがない
ともだちのともだちのともだち
ともだちのともだちにも
あったことがないから
ともだちのともだちと
ともだちのともだちのともだちとでは
どちらがいいともだちになれそうかは
わからない
だけどきっと
とのだちのともだちや
ともだちのともだちのともだちなら
きっとともだちになれるだろう
ともだちとはいいもんだ
ぼくはむねがあつくなる
あったことがないともだちのことをかんがえると
きっと
あったことがないともだちも
あったことがないぼくにあいたがっている
かぜのうわさでつたえてよ
ぼくのうわさばなしを
ついでに
だれもしらないみらいのともだちに
そのともだちの
そのまたともだちの
うわさばなしをしている
されているのは
ぼくがあったことがない
ともだちのともだちのともだち
あったことがないから
ともだちのともだちと
ともだちのともだちのともだちとでは
どちらがいいともだちになれそうかは
わからない
とのだちのともだちや
ともだちのともだちのともだちなら
きっとともだちになれるだろう
ぼくはむねがあつくなる
あったことがないともだちのことをかんがえると
きっと
あったことがないともだちも
あったことがないぼくにあいたがっている
ぼくのうわさばなしを
ついでに
だれもしらないみらいのともだちに
2014年3月24日月曜日
ぼくの頭に巣をつくって
ぼくの頭に巣をつくって
鳥が住みついた
朝から賑やかでしょうがない
友達は
うらやましいという
いい効果音だね とも
ぼくがなにを考えているっていうんだ
そうか
蒼い空に
なにか忘れ物をしてきたっていう
あの 詩人が言っていたやつ?
鳥は巣を出て行ったり
戻って来たり
おい そこでなにか食べるのは
やめてくれないか
人の悩みなんて
こっけいだね なんて
どこかでうわさ話してきたのかい?
ほら
月がのぼってきたら
もう おやすみ
あしたはぼくが
たたきおこしてあげる
鳥が住みついた
朝から賑やかでしょうがない
うらやましいという
いい効果音だね とも
ぼくがなにを考えているっていうんだ
蒼い空に
なにか忘れ物をしてきたっていう
あの 詩人が言っていたやつ?
戻って来たり
おい そこでなにか食べるのは
やめてくれないか
こっけいだね なんて
どこかでうわさ話してきたのかい?
月がのぼってきたら
もう おやすみ
あしたはぼくが
たたきおこしてあげる
2014年3月23日日曜日
樋口くん 結婚の日に
なぜか光ってるね
樋口くん
なぜ光ってるんだろう樋口くん
樋口くんの顔
なぜか光ってる
樋口くんの目
樋口くんの筋肉
なぜか少し変だね
樋口くんの話
なぜか面白いね
樋口くんといると
見ているね
人やものごとを
樋口くんは動じないね
ちょっとのことでは
樋口くんは
何が好きなの
樋口くんが好きなもの
変わってるよね
樋口くん
なぜかいい仕事をするね
樋口くん
なぜかひとを驚かせる
樋口くん
人生の晴れ舞台ってどんな気分?
わりといいせんいけちゃってるなんて
思ってる?
きょうはおめでたいね
ほっとして
うらやましくなり
自分も頑張らなくちゃって
思ってるよ
そして樋口くんから
幸せのおすそ分けをもらって
案外 いつも
もらってばかりだな
なんて 思ってる
いつも
与えてもらうような顔をして
なにかを
与えてくれる人
お礼を言いたいことに
いま 気づいた
でも
あんまりイイキになるなよ
2014年3月21日金曜日
封筒
封筒の中に
何が入っているのか
思い出せない
それは
見たことがある
よく知っている封筒
封が外れかかっている
でも
凛とした封筒
誰が何をいついれたのか
分からない
それを誰が知っているかも
忘れてしまった
でも
ここにある 封筒
私がここに来る前から
ここにあった
静止した風が
出てきたがっているかも
知るよしもない
隣人に不利な何かが
入っているのか
信心深い人を喜ばす何かが
入っているのか
見ていると
目眩さえしてくる
四角く視界をふ塞ぎ
静かにたたずむ
封筒
2014年3月20日木曜日
あなたは きっと 帰ってこない
いつもあなたがいたキッチンに いまも
あなたがいるような気がして
見てしまう 何度も
でも そこに あなたはいない
いつもあなたに注意された 悪いくせ
あなたに見られたようなきがして
ハッとして 振り向く
でも そこに あなたはいない
あなたは ほんとうに
いなくなってしまった
どこかへ いってしまった
私は あなたを
待つことはできない
あなたは
帰ってこない
あなたの気配を
まって
生きていくだけ
あなたがいるような気がして
見てしまう 何度も
でも そこに あなたはいない
いつもあなたに注意された 悪いくせ
あなたに見られたようなきがして
ハッとして 振り向く
でも そこに あなたはいない
あなたは ほんとうに
いなくなってしまった
どこかへ いってしまった
私は あなたを
待つことはできない
あなたは
帰ってこない
あなたの気配を
まって
生きていくだけ
2014年3月19日水曜日
よごれたおとなには ぜったいならない
ゆきだるまが
おこっていたのは
つくったひとに
みすてられたから
ゆきだるまだって
ずっと
おもっていてほしい
つくったひとに
そんなこと
ぼくにだって
わかる
つくったのは
おとな
せけんをわたり
よごれてしまった
おとな
ゆきだるまは
おしえてくれた
あんなおとなに
なっちゃいけないと
ぜったいならないよ
ぼくは
つくったものをだいじにする
おとなになる
あんな
よごれたおとなには
ぜったいならない
そして
よごれたおとなに
いつも
きみのことを
はなしてあげたい
おこっていたのは
つくったひとに
みすてられたから
ゆきだるまだって
ずっと
おもっていてほしい
つくったひとに
そんなこと
ぼくにだって
わかる
つくったのは
おとな
せけんをわたり
よごれてしまった
おとな
ゆきだるまは
おしえてくれた
あんなおとなに
なっちゃいけないと
ぜったいならないよ
ぼくは
つくったものをだいじにする
おとなになる
あんな
よごれたおとなには
ぜったいならない
そして
よごれたおとなに
いつも
きみのことを
はなしてあげたい
帰り道が待っている
帰り道が待っている
少し表情を暗くして
帰り道に足を踏み入れる
来たときの足跡をチラ見して
帰り道は家へとつづく
それはいつも変わらない真実
帰り道で寄り道しても
また帰り道に組み込まれる
帰り道を逆に歩いて
帰らない勇気はまだない
いつも帰り道が待っている
凡庸が顔を現す
けれども すがりつきたい毎日がある
少し表情を暗くして
来たときの足跡をチラ見して
それはいつも変わらない真実
また帰り道に組み込まれる
帰らない勇気はまだない
凡庸が顔を現す
けれども すがりつきたい毎日がある
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