ゆうさん
お元気ですか
わたしは不元気て不幸な毎日を送っています
以前
時間というものはライバルでしたが
いまはわたしをこの世界に漂わせておいてくれる
波やそよ風と一緒です
ゆうさん
あなたは軽く笑うでしょう
私の目をみながら
なぜ不幸なんだと
何が不幸なんだと
たしなめるでしょう
わたしはあなたを困らせるつもりは
ないのです
あなたには分かっていますね
わたしがわたしの中にわいた
一つのアイディアに
捕らわれていると
たしかにそうです
でも
だから
わたしはここから踏み出すには
大きな犠牲が必要になってしまうのです
その犠牲はわたしの命を奪ってしまうでしょう
わたしは蛇足と知りながら
結論のあとに
わざと付け加えます
あきらめを味方につけるために
見放された愛の後ろ髪を
繋ぎとめている
明け方に見るユメのために
2014年2月26日水曜日
2014年2月25日火曜日
たべられちゃった
ぼく
たべられちゃった
かみくだれて
のどのおくにおちていった
ぬるぬのとんねるを
まっさかさまにおちていった
きのうのおやつ
かくさずに
たべておけばよかった
なおとがほしがってたしーる
あげちゃえばよかった
ぼく
もまれて
とかされてゆく
もう あしのゆびも みえない
めも みみも とけて
なくなっていく
きっと
えいようになって
からだのなかをながれていくうちに
のみこんだやつに
なってしまうのだろう
まあ
それもわるくないか
だが
このことばをしゃべっているぼくが
いったいどうなってしまうのか
それがもんだいだ
ああ
ぼくはいなくなったのに
にほんごのことばが
のこっている
だれか
たすけてくれ
だれか
たすけてくれ
2014年2月24日月曜日
包まれ上手な人が
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人がなにかに包まれました
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人がふわふわの毛布に包まれました
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人が春巻きの皮に包まれました
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人が餃子の皮にも包まれました
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人がしっとりした愛に包まれました
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人がきわどい愛にも包まれました
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人が竹の皮に包まれました
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人が和柄の包装紙に包まれました
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人が朝日新聞に包まれました
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人が毎日新聞にも包まれました
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人が金色の折り紙に包まれました
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人が冷たい空気包まれました
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人が淀んだ空気にも包まれました
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人が相変わらずまったりと包まれました
包まれ上手な人が包まれました
そして淋しく包まれたまま
箱に入れられ
去ってゆきました
包まれ上手な人がなにかに包まれました
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人がふわふわの毛布に包まれました
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人が春巻きの皮に包まれました
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人が餃子の皮にも包まれました
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人がしっとりした愛に包まれました
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人がきわどい愛にも包まれました
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人が竹の皮に包まれました
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人が和柄の包装紙に包まれました
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人が朝日新聞に包まれました
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人が毎日新聞にも包まれました
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人が金色の折り紙に包まれました
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人が冷たい空気包まれました
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人が淀んだ空気にも包まれました
包まれ上手な人が包まれました
包まれ上手な人が相変わらずまったりと包まれました
包まれ上手な人が包まれました
そして淋しく包まれたまま
箱に入れられ
去ってゆきました
*長いものには巻かれ、郷に入っては郷に従う。なんのギモンも感じずに、そうして行きてゆく人に、包まれないように、しましょうね! みちる
2014年2月23日日曜日
いじわるなきりん
いじわるなきりんは
とおせんぼ
ことりがとおる
そらのみち
いじわるなきりんは
のぞいてる
こいびとたちの
ひめごとを
いじわるなきりんは
みはってる
しゃっきんとりの
みかたして
いじわるなきりんは
ぬがせたい
チーターがきてる
にてるふく
とおせんぼ
ことりがとおる
そらのみち
のぞいてる
こいびとたちの
ひめごとを
みはってる
しゃっきんとりの
みかたして
ぬがせたい
チーターがきてる
にてるふく
2014年2月22日土曜日
ひとでなしのふうふ
あるむらに
ひとでなしのふうふがすんでいました
だけど
いつもにこにこわらっていたので
じぶんたちがひとでなしだとは
きづきませんでした
ひとでなしのふうふは
どんなものでもおかねでかえると
しんじていました
だけど
おかねでくろうしたことがあったので
じぶんたちがそうしんじているとは
きづきませんでした
ひとでなしのふうふは
ひとをうらぎってばかりいました
だけど
いっしょうけんめいしごとをしていたので
じぶんたちが
へいきでひとをうらぎっているとは
きづきませんでした
ひとでなしのふうふは
しあわせにくらしていました
そして
さいごにしんでおおきなおはかにはいりました
おはかのまえには
きらびやかなはながおひがんのたびに
かざられていました
*みちるです。人の因果応報は一代限りのものではないんじゃないかな。立派な親の子どもがバカ息子だったり。世代を超えて、つじつまが合っていく。怖いような、救われたような・・・
ひとでなしのふうふがすんでいました
だけど
いつもにこにこわらっていたので
じぶんたちがひとでなしだとは
きづきませんでした
どんなものでもおかねでかえると
しんじていました
だけど
おかねでくろうしたことがあったので
じぶんたちがそうしんじているとは
きづきませんでした
ひとをうらぎってばかりいました
だけど
いっしょうけんめいしごとをしていたので
じぶんたちが
へいきでひとをうらぎっているとは
きづきませんでした
しあわせにくらしていました
そして
さいごにしんでおおきなおはかにはいりました
おはかのまえには
きらびやかなはながおひがんのたびに
かざられていました
*みちるです。人の因果応報は一代限りのものではないんじゃないかな。立派な親の子どもがバカ息子だったり。世代を超えて、つじつまが合っていく。怖いような、救われたような・・・
2014年2月21日金曜日
すてねこ
ひろいねこびとが
すてられねこをひろったが
ねこはひろわれてすぐ
またすてられた
すてられねこを
ひろいねこびとが
またひろったが
すぐにまた
すてねこした
だがまたすぐに
すてねこされたねこは
すてられねことして
ひろいねこびとにひろわれて
ひろわれねことなった
ひろいねこびとは
すてられねこをこよなくあいしていたが
すぐにすてねこして
すてられねこのきもちもわからなかったので
あいするひとには
ついにあいされなかった
すてられねこをひろったが
ねこはひろわれてすぐ
またすてられた
すてられねこを
ひろいねこびとが
またひろったが
すぐにまた
すてねこした
だがまたすぐに
すてねこされたねこは
すてられねことして
ひろいねこびとにひろわれて
ひろわれねことなった
ひろいねこびとは
すてられねこをこよなくあいしていたが
すぐにすてねこして
すてられねこのきもちもわからなかったので
あいするひとには
ついにあいされなかった
2014年2月20日木曜日
たけやぶに はいるべからず
「この たけやぶに
はいるべからず」
たけやぶの
いりぐちにたてられているかんばんに
かいてあった
あのたけやぶにはいったことは
なかった
だが いまになって
たけやぶのなかから わたしを
さそいいれようとするものがある
たけやぶのなかに
いったい なにがあるというのだろう
はいったことがあるひとは
いないのだろうか
いたら きいてみたいものだ
あの
たけやぶのなかになにがあるのかを
そうしているうちに
ひがくれて
ゆうやみがわたしをつつんでいた
「わたしのなかに
はいるべからず」
かんばんをたてて
わたしは
わたしをぬけだして
たけやぶのおくへ
あるいていくことにしよう
はいるべからず」
いりぐちにたてられているかんばんに
かいてあった
なかった
たけやぶのなかから わたしを
さそいいれようとするものがある
いったい なにがあるというのだろう
はいったことがあるひとは
いないのだろうか
あの
たけやぶのなかになにがあるのかを
ひがくれて
ゆうやみがわたしをつつんでいた
はいるべからず」
わたしは
わたしをぬけだして
たけやぶのおくへ
あるいていくことにしよう
2014年2月19日水曜日
春の雨に濡れたい
母が
足が痛いといいながら
寒いキッチンで
麻婆春雨を作っている
私はそれを覗き込む
いつもは〈中辛〉らしいのだが
きょうは〈甘口〉だ
私が子供のころ
辛いものが食べられなかったせいだろうか
今は母も私も
辛いものが大好きなのに
出来上がった麻婆春雨が
私の前に盛られ
母は横から
箸でつついてくる
なんとなく
ぎこちない
春がきて
あたたかい春雨に濡れて
家まで駆けて帰った
遠くて近い
あの日々
*みちるです。あなたの母の思い出はなんですか。私はきょう起こったことを、思い出を見つめるような視線でみちゃいます。
足が痛いといいながら
寒いキッチンで
麻婆春雨を作っている
私はそれを覗き込む
いつもは〈中辛〉らしいのだが
きょうは〈甘口〉だ
私が子供のころ
辛いものが食べられなかったせいだろうか
今は母も私も
辛いものが大好きなのに
出来上がった麻婆春雨が
私の前に盛られ
母は横から
箸でつついてくる
なんとなく
ぎこちない
春がきて
あたたかい春雨に濡れて
家まで駆けて帰った
遠くて近い
あの日々
*みちるです。あなたの母の思い出はなんですか。私はきょう起こったことを、思い出を見つめるような視線でみちゃいます。
2014年2月18日火曜日
くるみのきのしたに
くるみのきのしたに
きれいなびんを
うめました
それは
ゆめみていた
あのころ
ゆめやぶれる
よかんがおとずれた
つきのよる
くるみのきのしたを
ほりかえしては
いけません
そこには
なにもなかったと
わかるから
うめたときのきもちを
かきかえて
しまうから
*くるみの木の下は心地よい。暑い夏には涼しい日陰を、寒い冬には冷えた心を「くるみ」、あたためてくれるから。はい、こじつけですみません。みちる
きれいなびんを
うめました
それは
ゆめみていた
あのころ
ゆめやぶれる
よかんがおとずれた
つきのよる
ほりかえしては
いけません
そこには
なにもなかったと
わかるから
うめたときのきもちを
かきかえて
しまうから
*くるみの木の下は心地よい。暑い夏には涼しい日陰を、寒い冬には冷えた心を「くるみ」、あたためてくれるから。はい、こじつけですみません。みちる
2014年2月17日月曜日
すきとおるころもをまとって
よごれてしまったものを
おおいかくそうとして
ゆきがふっている
いつまでも
ゆきがゆきをつれてくるので
きりがなく
ふりつもっていく
だが
よごれてしまったものを
おおいかくそうとしているのは
ほんとうは
ひとのおもい
ゆきは
なにも
かんがえていないから
ただその
じゅんぱくのうつくしさで
けがれのないつめたさで
ちじょうにあるものを
おおいかくし
しずめていく
まちもしにたえたえのようだ
あたらしいいのちがはじまる
よかんをふうじられて
いつか
あおぞらから
そそがれる
たいようのひかりにほだされて
みれんをみずにながして
きえていくゆき
そのしたで
たえしのんでいたいのちたちは
ふたたび
うごきはじえる
ゆきからもらった
すきとおったころもを
まとって
*みちるです。雪に襲われて身動きができない人、どんなにか不安なことでしょう。助けたいと願う人はたくさんいても、実際に手をさしのべられる人は僅か。時の権力者の多くは自らの保身があいかわらずの一大関心事。人の命も最優先にはならない。市民・住民は為政者の悪行にいつも責任を取らされる。雪は神様からの「問い」のように降ってきます。その「問い」を受けとった人は、きっといつのまにか「すきとおったころも」をまっとている。このころもは、いいころもだよ!
おおいかくそうとして
ゆきがふっている
ゆきがゆきをつれてくるので
きりがなく
ふりつもっていく
よごれてしまったものを
おおいかくそうとしているのは
ほんとうは
ひとのおもい
なにも
かんがえていないから
じゅんぱくのうつくしさで
けがれのないつめたさで
ちじょうにあるものを
おおいかくし
しずめていく
あたらしいいのちがはじまる
よかんをふうじられて
あおぞらから
そそがれる
たいようのひかりにほだされて
みれんをみずにながして
きえていくゆき
たえしのんでいたいのちたちは
ふたたび
うごきはじえる
すきとおったころもを
まとって
*みちるです。雪に襲われて身動きができない人、どんなにか不安なことでしょう。助けたいと願う人はたくさんいても、実際に手をさしのべられる人は僅か。時の権力者の多くは自らの保身があいかわらずの一大関心事。人の命も最優先にはならない。市民・住民は為政者の悪行にいつも責任を取らされる。雪は神様からの「問い」のように降ってきます。その「問い」を受けとった人は、きっといつのまにか「すきとおったころも」をまっとている。このころもは、いいころもだよ!
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