2011年12月18日日曜日

ぞうさんのしょくじ

ぞうさんの
おとうさん
ぞうさんの
こども
おいしい
くさを
いっしょにたべる

やわらかいのは
こっちだよ
ぼくは いいんだ
こっちがすきなの

ぞうさんの
おとうさん
ぞうさんの
こども
おはなししながら
ごはんをたべる

おはなを
じょうずにつかってね
こっちのくさも
おいしいよ
ぼくはこっちを
たべてるの

おいしい
くさを
いつまでたべる?
たべたら
おひるね
するのかな

2011年12月17日土曜日

それが残念

大事なものは見つかりましたか
と 訊かれて
突然気づいた

大事なものなら
すでに持っているはずだと
手放すことはなかったと

と そこまで思って
手放さないでも
向こうから無理矢理離れていったことはあった
と思い出した

だが
大事なものを
自分から手放したことはないはず
と いうことは
今も持っているはず
だが
それは何か

分かった
大事なものが
なんだか分からない自分が
きっと 一番大事なもの

だが
あなたはしらけた様子
ああ そうだ 大事なものは
しらけて
機嫌の悪くなった
しらけていないあなた

そして
あなたが愛する人
あなたが愛する人が
愛しているあなた

そこに
私は居ないけれどね
それが
残念

2011年12月16日金曜日

空の対話

あなたの空は
晴れている?
曇っている?
それとも…
あなたの心と同じように
天気雨の後に
虹が出ている?
心を空にたとえるのは
難しいけれど
空を心にたとえるよりは
いいと思いませんか?
ところで
私の空は
先ほどから
星が輝き始めました
正確に言うと
輝く星が見え始めました
あなたの空と
私の空は
繋がっているはずだから
空を見あげて
話をしましょう
空の彼方には
遠い日の私たちが居るはず
未来の
私たちは
どこに居るのかな
目を凝らして
探してみましょうか
小さい名もない星を
探してみましょうか





なぜロシアが増えてきたの?

最近一か月のベージビュー

日本
1,257
アメリカ合衆国
165
ロシア
75
ラトビア
16
ドイツ
11
ウクライナ
8
マレーシア
3
オランダ
3
中国
2
インドネシア
1

マレーシアは残念ながら少し減ってしまいました。

2011年12月15日木曜日

あなたのことが

寒さは私の味方?
あなたから逃れようとしているけれど
あなたのことが
嫌いなわけではない

寒さを振り切るように
バス停からの道を勢いよく歩いて
帰ってきたけれど
あなたはまだ外のどこかに立っている

私のことを
待っているわけではないけれど

こたつに足を投げ入れてみたり
お風呂のお湯をかき寄せてみたり
パジャマのボタンを全部留めたりしているけれど
私の体が求めているのは
暖かさではない

寒さは
あれから黙ったまま
外に立っている
いや
立っているだけではなく
思い出の場所や
知らない場所を歩き回っている
歩き回っては
誰かの襟からその手を
暖かい背中や胸へ進入させている

私は考えたくても考えられない
正しい行いと誤ちが
天秤の上で釣り合って
どちらがどちらでもよくなってしまう
その天秤さえ
天秤の上に乗っている

行ったり来たりしていて
最初にどっちにいたのか分からなくなった

カウントダウンしているのか
それとも
経過時間を計っているのか
それとも
それは同じ意味なのか

ミカンを剥きながら
柿の種を食べる

あなたのことを思いながら
私の未来予想を繰り返しながら

寒さは私の味方?
やはり
あなたから逃れようとしているけれど
あなたのことが
気になっているけれど
好きなわけではない

    −−−愛しているといえなくなった日

大きなツリーが飾られた北京の新宿

2011年12月14日水曜日

なぜコーヒーフロートのアイスがストロベリーなの?

なんとなくいい感じ

北京の模型を歩く

あなたの客人

あなたは
自分で生きようとしている
私も同じだ

世界もまた
あなたや私を
生かそうとしている

そのような
誰も語ろうとしなくなってしまった
古びた合意が
夜の町にあふれて
ひっそりと佇んでいる

あなたは時どき
その傍らに立って
手招きをする

そこに
引き寄せられるのは
見慣れた普段着の言葉たちだ
これから
詩に仕立てられるのだ

クリスマスが近づいているのに
あなたはいつもと同じ様子だ
むしろ
次の季節の中に入っていこうとしている

あなたは
あなたが作った
クリスマスのことを
思い出す

ワインが招いた
酔いが静かに
迎えにくきている

ちょっと待って!

あなたは
外に向い
声をあげて告げた

あなたの
玄関で待っていたのは
月が落とした影

それは美しい
客人だった

ーーー
谷川俊太郎さんの誕生日に