くのいちは
くくをいう
くくがいえない
くのいちは
はいくをひねる
はいくをひねる
くのいちが
はいているのは
くろいくつ
くのいちは
くつをはいて
はいくをひねり
はいきんぐ
はいくをひねらぬ
くのいちは
くくをいいつつ
くつしたにあな
たびははかぬ
たびはみちづれ
ここんとうざい
くのいちは
つきをめでつつ
つつがなく
つりにきのぼり
つつましきかな
つつましきかな
2014年2月15日土曜日
2014年2月14日金曜日
チョコレートのカード
下駄箱の中の
チョコレートは
どこからやって来たの?
海の道を歩きながら
カモメにきいてみようとしたが
あいにく
カモメはいなかった
しかたなく
家に帰って
サッシをあけて雲にきいてみようとしたが
知り合いの雲はいなかった
それで それならばと
えりかに電話してきいてみようとしたが
えりかの電話は
つながらなかった
チョコレートは何も語らないので
神妙に箱を開けてみようとすると
かすかな甘い香りが鼻に入ってきて
チョコレートの木の映像が見えてきた
そのチョコレートの木の横に
女の子が立って水をやっている
眩しい日の光を背にその子が振り向くと
それは知ってる女の子だった
その子からのカードのメッセージが
チョコレートの下に
埋めてあった
チョコレートは
どこからやって来たの?
カモメにきいてみようとしたが
あいにく
カモメはいなかった
家に帰って
サッシをあけて雲にきいてみようとしたが
知り合いの雲はいなかった
えりかに電話してきいてみようとしたが
えりかの電話は
つながらなかった
神妙に箱を開けてみようとすると
かすかな甘い香りが鼻に入ってきて
チョコレートの木の映像が見えてきた
女の子が立って水をやっている
眩しい日の光を背にその子が振り向くと
それは知ってる女の子だった
チョコレートの下に
埋めてあった
*みちるです。バレンタインデーで初めてチョコレートをもらった男の子は、うまくその思いを受け止めて、返す事ができるでしょうか。きっと、とても難しい人生の試練なのではと、おもうんです。
2014年2月13日木曜日
君にVサインを
小さな船で漕ぎだせは
カモメもママもついてこれない
夕凪の海の彼方から
星が昇るよ
そのきらめきは
いつか君が見せてくれたもの
なつかしい
星降る音が
聴こえてくる
つじつま合わせの
人生とはさよなら
考える前に
思いのまま
やりたいことを
やる
思いのまま
やった
何も言わずに
君に
Vサインを送ろう
*みちるです。なんでも「じょうず」なことは役にたつのかな。でも「言い訳じょうず」にはなりたくない。すなおに自信をもって(ひらきなおるくらいで)やっていけたら、理想です。他人への言い訳も、自分への言い訳も、たまには必要だけど、癖にならないようにしなくちゃ。
2014年2月12日水曜日
ねえちゃん
ねえちゃん
マスクをずっとしてる
たまに咳して
鼻をジュルジュル
でも風邪引いてないって
みんなに言ってる
ねえちゃん
仕事が忙しい
張り切ってやってる
ねえちゃん
ぼくは知ってるんだ
恋人と別れて
父さんみたいな男の人に
やさしくされて
いやされてる
ねえちゃん
たまに黙り込んで
なにか考えてるけど
考えるのにあきたら
きっと
また
新しい恋人作って
ずる休みして
お気に入りの服をきて
海や森に
出かけてく
ねえちゃんが
楽しくしてるとこ
ぼくは
すき
なぜか
ちょっとだけ
さびしいけど
マスクをずっとしてる
たまに咳して
鼻をジュルジュル
でも風邪引いてないって
みんなに言ってる
ねえちゃん
仕事が忙しい
張り切ってやってる
ねえちゃん
ぼくは知ってるんだ
恋人と別れて
父さんみたいな男の人に
やさしくされて
いやされてる
ねえちゃん
たまに黙り込んで
なにか考えてるけど
考えるのにあきたら
きっと
また
新しい恋人作って
ずる休みして
お気に入りの服をきて
海や森に
出かけてく
ねえちゃんが
楽しくしてるとこ
ぼくは
すき
なぜか
ちょっとだけ
さびしいけど
2014年2月11日火曜日
しつもんしないでください
みんなといるとき
なにをどうしゃべったらいいのか
わからない
しつもんされて
みんなはうまくこたえているけど
ぼくには
なにをどうこたえたらいいのか
わからない
げんき?
と きかれても
すこしおちこんでいるし
なにいろがすき
と きかれても
みるときによってちがってみえるし
イチゴジュースはすき
と きかれても
すきなときもきらいなときもあるし
おかあさんはやさしい
と きかれても
おこるとこわいし
おこらなくてもこわいときがあるし
ぼくには
こたえがわからない
みんなはうまく
こたえている
ぼくははんたいに
きいてみたい
しつもんするのはたのしいですか
だまっていてはいけませんか
げんきじゃないと
がっかりしますか
でも
ぼくはほんとうはしつもんしたくない
かんがえていたいんだ
いろんなことを
ながれるくもをみながら
かぜをほっぺでかんじながら
みんなが
かけまわるこえを
とおくにききながら
詩・みちる
*みちるです。自分のカラに閉じこもってしまいがちな子をみると、仲間だ!っておもう。そんな子には「人とつきあうのが不得意でも、きっと本当に必要なときには、つきあえるよ」って言ってあげたい。自信はないんだけど、でも自分にもそういうことがあったかな、なんて思うから。
なにをどうしゃべったらいいのか
わからない
しつもんされて
みんなはうまくこたえているけど
ぼくには
なにをどうこたえたらいいのか
わからない
げんき?
と きかれても
すこしおちこんでいるし
なにいろがすき
と きかれても
みるときによってちがってみえるし
イチゴジュースはすき
と きかれても
すきなときもきらいなときもあるし
おかあさんはやさしい
と きかれても
おこるとこわいし
おこらなくてもこわいときがあるし
ぼくには
こたえがわからない
みんなはうまく
こたえている
ぼくははんたいに
きいてみたい
しつもんするのはたのしいですか
だまっていてはいけませんか
げんきじゃないと
がっかりしますか
でも
ぼくはほんとうはしつもんしたくない
かんがえていたいんだ
いろんなことを
ながれるくもをみながら
かぜをほっぺでかんじながら
みんなが
かけまわるこえを
とおくにききながら
詩・みちる
*みちるです。自分のカラに閉じこもってしまいがちな子をみると、仲間だ!っておもう。そんな子には「人とつきあうのが不得意でも、きっと本当に必要なときには、つきあえるよ」って言ってあげたい。自信はないんだけど、でも自分にもそういうことがあったかな、なんて思うから。
2014年2月10日月曜日
喫茶店の壁にもたれて
喫茶店の壁にもたれて眠っているあなたは
いやなことから
徐々に
ときはなたれて
外したネックレスのように
それを眺めている
いやなことも
いいことも
変わりない と
感じられてくる
あなたは夢のなかで
瞳をひらいている
くちびるは
何かを語り出しそうだが
コトバは歯の奥に引っかかってしまうので
出てこないだろう
私はあなたをたまに盗み見る
私の良心をたしかめるために
あなたはいつまでも
目覚めない
波間から頭をもたげる
群衆の会話の海のなかに
脳を浸(つ)けて
漂っている
あなたの白い躯
*みちるです。喫茶店で気になる女性を見つけました。地味な服装の女性です。彼女はなにかの資料を読んでいたのですが、疲れていたせいか、壁にもたれてやがて眠ってしまいました。そのとき、彼女は嵐の海に浮かぶ小さな美しい小舟のようでした。ふと、どんないやなことがあったのか私は思いを巡らせたのですが、眠った彼女にとって、それは、彼女の生の美しさを飾るアクセサリーのように思えてきたのです。
いやなことから
徐々に
ときはなたれて
外したネックレスのように
それを眺めている
いいことも
変わりない と
感じられてくる
瞳をひらいている
何かを語り出しそうだが
コトバは歯の奥に引っかかってしまうので
出てこないだろう
私の良心をたしかめるために
目覚めない
群衆の会話の海のなかに
脳を浸(つ)けて
漂っている
あなたの白い躯
*みちるです。喫茶店で気になる女性を見つけました。地味な服装の女性です。彼女はなにかの資料を読んでいたのですが、疲れていたせいか、壁にもたれてやがて眠ってしまいました。そのとき、彼女は嵐の海に浮かぶ小さな美しい小舟のようでした。ふと、どんないやなことがあったのか私は思いを巡らせたのですが、眠った彼女にとって、それは、彼女の生の美しさを飾るアクセサリーのように思えてきたのです。
2014年2月9日日曜日
たきび
たきびのひがおおきくなって
やまかじになった
ひは のはらをやき
すぎのはやしをやき
きこりのこやをやき
からまつのもりをやき
おちばのこみちをやき
みちあんないのひょうしきをやき
やまのいえのブランコをやき
それでも きえずに
もえるものをさがしては
つぎからつぎへと
もえうつっていく
ひとは
バケツでみずをかけ
しょうぼうしゃがホースでみずをかけ
ヘリコプターがあわをかけても
おかまいなく
めらめらと
とりやけものをおいはらい
いえのなかにはいり
かぐやあるばむのしゃしんに
そのてをのばし
ひとのこころのなかにまで
はいりこみ
もやそうとする
おおきくなった ひは
もう
ちいいさな たきびだったことを
おぼえていないのか
わたしは おぼえている
ちいさいころに
ひをつけた
ちいさな たきび
ゆうやみにほほをまっかにてらしてた
うつくしいほのおと
てをつないでいたひ
*みちるです。たき火が好きだった。たき火を子分にしたかったけど、たき火は気まぐれな大人だった。でも子どもの心をどこかに持っていて、原子力と手を組んだ大人を冷めた目でみていた。
やまかじになった
すぎのはやしをやき
きこりのこやをやき
からまつのもりをやき
おちばのこみちをやき
みちあんないのひょうしきをやき
やまのいえのブランコをやき
もえるものをさがしては
つぎからつぎへと
もえうつっていく
バケツでみずをかけ
しょうぼうしゃがホースでみずをかけ
ヘリコプターがあわをかけても
おかまいなく
めらめらと
とりやけものをおいはらい
いえのなかにはいり
かぐやあるばむのしゃしんに
そのてをのばし
ひとのこころのなかにまで
はいりこみ
もやそうとする
もう
ちいいさな たきびだったことを
おぼえていないのか
ちいさいころに
ひをつけた
ちいさな たきび
うつくしいほのおと
てをつないでいたひ
*みちるです。たき火が好きだった。たき火を子分にしたかったけど、たき火は気まぐれな大人だった。でも子どもの心をどこかに持っていて、原子力と手を組んだ大人を冷めた目でみていた。
2014年2月8日土曜日
ゆきだるまつくろう
ゆきだるまができてく
ゆきのじめんをころがされて
おおききなってく
からだができたら
こんどはあたま
あたまをのっけて
かおをつくる
ねえちゃんは
へやで おけしょう
めだまはおおきく
はなたかく
ぼうしもかぶせて
ゆきだるまのほうが
いろじろびじん
ねえちゃん
まどから
じろじろみてる
ゆげはいて
ぽっぽーっ
*みちるです きょうは東京でも雪が積もりました。玄関でころびました。転んだのは久しぶり(おとなはめったに転ばないね)。大雪はもっと久しぶり。背の高さほどに積もった雪の中をかき分けて歩いたのは3歳の頃、なぜかよくおぼえています。
2014年2月7日金曜日
ほめられてばかりいるこ by みちる
ほめられてばかりいるこどもがいた
いつもおとなのいうことよくをきいて
あたまがよくおぎょうぎもよく
はきはきとへんじをして
べんきょうがすきで
おまけにえがおをふりまいた
ほめられてばかりいるこどもは
いちどもしかられたことがない
わるいことをしないし
ふざけたりいじわるしたり
ひとまえでおならをすることも
けんかすることだってなかった
ほめられてばかりいるこどものゆめは
しょうらいしゃちょうかおいしゃさんになること
しごとをいっぱいして
よのためひとのためになり
けっこんをしたらかぞくのために
いっぱいおかねをかせぎたかった
ほめられてばかりいるこは
ほめられてばかりいて
それがあたりまえになっていた
あるひ もう つかれた と
いいのこして
つぎのひにしんじゃった
おそうしきには
たくさんのひとがあつまって
おんおんないた
くもひとつない
あおぞらが ちいさなおかんのうえに
ひろがっていた*
みちるです。よろしくおねがいいたします。
マツザキヨシユキさんからこの場を引き継ぎました。
2010年から書かれた毎日の詩は、引き続き見ることができます。
みちるとしては、この場を、詩が流れる天の川のようにイメージして、詩を書いていきたいと思います。
一つ一つの詩の力は小さいし、読まれなければ意味がないかもしれませんが。でも、天の川自体には意味がありませんよね。でも、美しい。そして一つ一つの星に思いを重ねることができる。そんな感じが素敵! だとおもって。
2014年2月4日火曜日
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