猫のあし音が
遠くから近づいてきて
私の前でピタリと止んだ
きょうは
私が「あたり」
一日
あの人とお付き合い
凶とでるか
吉と出るか
その答えは
明日の当番猫だけが知っている
2012年4月26日木曜日
2012年4月25日水曜日
意味の風
女を守るために
体を殴られている男は
訳あって抵抗もせず
相手の思うがままに痛めつけられている
容赦なく相手は殴るので
男のダメージは増していく
同じ部分を繰り返し殴られると
その痛みは男を気絶させそうになる
守られる対象である女は
ここにはおらず
このことを知らない
いつまで続くのか
男の骨は折れ
筋肉は炎症して腐り
二度と立ち上がれなくなってしまうかもしれない
男はなぜ耐えているのだろう
相手はなぜ痛めつけ続けるのだろう
そこに
なまあたたかい風が吹いてくる
何を意味しているかは
だれにも考えられない
たが何かを意味しているのだろう
意味というものが人の求めるものであるのなら
2012年4月24日火曜日
私について言えること(きょう現在)
隣りの家までは
庭を越えて25年
トイレには船が浮かんでる
体育館の広さの更衣室
杉田かおるの付き人だが
偉大な詩の賞を受賞
通り沿いに持っている貸し部屋は不動産屋として最適の仕様
鍵のかからないトイレで
記者の帰りを待つのは
急な受賞のニュースを聴いたから
ピンク色のカーテンが揺れて
その襞の一つに
グランドキャニオン型のウサギ小屋が12箇所あり
1箇所あたり駱駝を12頭飼う
週末に出勤して火曜日に帰宅
ゴミの日は年2回
紙飛行機は二人乗り
庭を越えて25年
トイレには船が浮かんでる
体育館の広さの更衣室
杉田かおるの付き人だが
偉大な詩の賞を受賞
通り沿いに持っている貸し部屋は不動産屋として最適の仕様
鍵のかからないトイレで
記者の帰りを待つのは
急な受賞のニュースを聴いたから
ピンク色のカーテンが揺れて
その襞の一つに
グランドキャニオン型のウサギ小屋が12箇所あり
1箇所あたり駱駝を12頭飼う
週末に出勤して火曜日に帰宅
ゴミの日は年2回
紙飛行機は二人乗り
私について言えること(きょう現在)
隣りの家までは
庭を越えて25年
トイレには船が浮かんでる
体育館の広さの更衣室
杉田かおるの付き人だが
偉大な詩の賞を受賞
通り沿いに持っている貸し部屋は不動産屋として最適の仕様
鍵のかからないトイレで
記者の帰りを待つのは
急な受賞のニュースを聴いたから
ピンク色のカーテンが揺れて
その襞の一つに
グランドキャニオン型のウサギ小屋が12箇所あり
1箇所あたり駱駝を12頭飼う
週末に出勤して火曜日に帰宅
ゴミの日は年2回
紙飛行機は二人乗り
2012年4月23日月曜日
残っていた
安いバナナを買ってきて
二本食べた
少し時間をおいて
また一本食べた
また少し時間をおいて
また一本食べた
しばらくして
もう一本食べた
眠くなったので
灯りを消して眠った
朝 目が覚めて
またバナナを食べた
バナナはなくなった
私はまだ残っていた
私は食べる方だから
バナナがなくなっても
まだ
残っていた
2012年4月22日日曜日
偶然を装って
今後も生きていていいか
許可をお願いします
あなたの前に現れることを
認可してください
あなたのためにお金を稼ぎ
稼いだお金をすべてあなたに渡すという
わたしのアイデアに
特許を与えてください
不思議な感じの夕焼けや
風が運んできたいい香り
真夜中の砂浜の月
それに街で見つけた素敵なもの
それらをあなたに贈りたいと思うことを
歓迎してください
わたしはあなたのいうことを
よくきくしもべですが
あなたが
そういうのは気持ち悪い
と思うなら
わたしはさりげなくそれをやってのけましょう
そういうわけで
きょう
待っていていいですか
偶然を装って
許可をお願いします
あなたの前に現れることを
認可してください
あなたのためにお金を稼ぎ
稼いだお金をすべてあなたに渡すという
わたしのアイデアに
特許を与えてください
不思議な感じの夕焼けや
風が運んできたいい香り
真夜中の砂浜の月
それに街で見つけた素敵なもの
それらをあなたに贈りたいと思うことを
歓迎してください
わたしはあなたのいうことを
よくきくしもべですが
あなたが
そういうのは気持ち悪い
と思うなら
わたしはさりげなくそれをやってのけましょう
そういうわけで
きょう
待っていていいですか
偶然を装って
たべごろ
部屋の中の空気は
四角い
人がいる部分は
人型に切り抜かれているが
人の中にある空気は
複雑な形で湿り気が多い
心配はいらない
この人は間もなく部屋を出て行く
そうしたら
厄介な感じは少なくなるから
あなたが考えるべき問題は
別にある
たとえば
電球は何個必要か
宇宙人は何色が好きか
空をどうしたら天気が雨になるか
竹輪はいつごろがいちばんおいしいか
四角い
人がいる部分は
人型に切り抜かれているが
人の中にある空気は
複雑な形で湿り気が多い
心配はいらない
この人は間もなく部屋を出て行く
そうしたら
厄介な感じは少なくなるから
あなたが考えるべき問題は
別にある
たとえば
電球は何個必要か
宇宙人は何色が好きか
空をどうしたら天気が雨になるか
竹輪はいつごろがいちばんおいしいか
2012年4月20日金曜日
僕が死ぬ一日前に
僕が死ぬ一日前に僕と結婚してください
僕はずっとあなたのことが好きでした
少ない交わりだったけれど
僕にとっては幸せでかけがえのない時間でした
あなたの化粧が僕のシャツについた時
あなたがすまなそうにしたことも
ドキドキするような思い出です
息を止めて人生最大の賭けをした瞬間でした
あなたが渡してくれた花の香りのソープ
未だに机の引き出しで香っています
占いの書かれた手作りのカード
どこに行ってしまったか分からない出来事の数々
思い出そうとふと立ち止まってみるけれど
なかなか思い出せません
あなたはいまどこでなにをしているでしょうか
だれとどんな話をしているでしょうか
誰かのうでの中で
優しく目を閉じて眠っているでしょうか
僕はいつもあなたを思っています
あなたを幸せにしたいと希っています
一日だけでも
僕の幸せと重ねあわせたいと
だから
僕が死ぬ一日前に
僕と結婚して下さい
そのあとは
すぐに
忘れてくれても構わないので
僕はずっとあなたのことが好きでした
少ない交わりだったけれど
僕にとっては幸せでかけがえのない時間でした
あなたの化粧が僕のシャツについた時
あなたがすまなそうにしたことも
ドキドキするような思い出です
息を止めて人生最大の賭けをした瞬間でした
あなたが渡してくれた花の香りのソープ
未だに机の引き出しで香っています
占いの書かれた手作りのカード
どこに行ってしまったか分からない出来事の数々
思い出そうとふと立ち止まってみるけれど
なかなか思い出せません
あなたはいまどこでなにをしているでしょうか
だれとどんな話をしているでしょうか
誰かのうでの中で
優しく目を閉じて眠っているでしょうか
僕はいつもあなたを思っています
あなたを幸せにしたいと希っています
一日だけでも
僕の幸せと重ねあわせたいと
だから
僕が死ぬ一日前に
僕と結婚して下さい
そのあとは
すぐに
忘れてくれても構わないので
2012年4月19日木曜日
詩になることば
詩になる前のことばは
とてもいい
詩にならずに
消えて行ってください
永遠にとどめようとしないで
消え去る自由を
繰り返しいつまでも
与え続けてあげてください
季節がめぐり
やがてまた新しい花びらが
何かを語ろうとしているが
その前に立って
私は言葉をなくしている
それは自然なことだ
古い言葉が濾過されて
おいしくなって
湧き出てくる
詩人はその脇に立って
その水を飲むといい
言葉ではないもので
喉を鳴らして
とてもいい
詩にならずに
消えて行ってください
永遠にとどめようとしないで
消え去る自由を
繰り返しいつまでも
与え続けてあげてください
季節がめぐり
やがてまた新しい花びらが
何かを語ろうとしているが
その前に立って
私は言葉をなくしている
それは自然なことだ
古い言葉が濾過されて
おいしくなって
湧き出てくる
詩人はその脇に立って
その水を飲むといい
言葉ではないもので
喉を鳴らして
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