2011年6月3日金曜日

白い肌

トンチンカンなことばかり
当の本人大真面目
いつもあたふたしてるけど
ある蓋どれも開けたまま
恋もするけど嫌われて
いることさえも気がつかず

トボトボ帰る狭い道
シャワーの匂い色っぽい
傘のある日は雨降らず
貸したものみな返らない
陰口悪口おだてられ
いい気になって落ち込む日

お金を払い店を出て
割り勘のはず切り出せず
綿のある場所スカスカで
上でベッドの軋む音
煙がいつも寄ってくる
閉めても閉めても開けられて

ある蓋どれも閉まらない
温め足らず食べられず
賞味期限は五年前
仏の顔も霞む目で
見るもの君の白い肌

2011年6月2日木曜日

私は夢見て…

私は古い家

建物なので
あなたのところへゆくことはかなわい
ただ思いをこめて念じるだけだ
私の隣には古い寺があり
今時はツツジの香りが立ち込めている
掃き清められた庭は
どこから見ても美しい
ツツジの香りの良さを
あなたに届けたい
そう願って私は念じる
あなたがやってくるように
ところで
私には
一人の男が住んでいる
私を手入れし磨き上げているうちに
若い一人の娘が
やってくるようになり
すぐに男と結ばれた
娘は海からやって来たのだ
娘は私に触れてうっとりとさまよい
冷たい木の表面で熱を冷ましながら
眠った
私の木肌はツヤを増し月光と愛を交わした
寒い朝には
男と娘は
寝床の中でいつまでも夢見ていた
私も夢を見た

私も
私を包む者たちも
静かに聞き耳を立てていた
男と娘は
無口になって
思いを巡らせた
その行く手に
私は佇み手招きをした
男と娘は
私の中にいた
娘が海へ
帰っているとき以外は
私の中にいた

2011年6月1日水曜日

躊躇いびとの終幕

そろそろ色んなことが終わる
梅雨雲と一緒に彼方に消えてゆく

あとには 見る限り
何も残っていないようだ

木に咲いた小さな花が
枝を揺すっているだけだ

着せ替え人形のような
あなたの姿は
しばらく漂っていたけれど
いつの間にか手頃な人を見つけて
手を取って歩いて行ってしまった

ここにいるはずの私は
語るのをやめると
ボロボロと崩れ
見る影もない

語り手がいなくなると
物語はなかったことのように
気配さえ見当たらず
オロオロと躊躇いびとが
茶を濁すだけ

2011年5月31日火曜日

約束

約束しても
すぐに破るんだね

あなたは気が変わりやすいんだ
でも
約束したい気持ちは変わらないね

分かる

黙っていても
分かってしまうよ

黙っている理由が
知られたくないからだと
すぐに分かるからさ

2011年5月30日月曜日

死に向かう詩

死に向かう詩があるね

たまに足踏み行進してる
あっ
また歩き始めた

道端の花火のような草を踏まないように
よけて

2011年5月29日日曜日

雨が降っているね

何かの言いわけに
雨を使ったことがあるのに
思い出せないんだね

錆びてしまったかな

2011年5月28日土曜日

u

u


アイスコーヒーは
まずブラックで飲み始め
量が少なくなったらミルクとガムシロップを入れる

二種類の味を味わうが私の主義
小さな楽しみを寄せ集めて
幸福感を得ている

そんな風に
その場限りのものを繋いで
引きずることにしている

私は私の周りに起きる
様々な事象をコントロールすることで
人生を築いていく

変化を暗示するコマに進み
突然変異することを
心のどこかで願いながら


u


水銀灯の光は
拡散して用を足している

道は人を通行させるために作られたが
人以外のものも受け入れている

あなたは慣れないカメラを持って
自転車で走っている
脛にアザを作って

夜明け前
午前11時
昼下がり
夕方

深夜
あらゆる時間帯に

行ったり来たり
役目を果たし
行きたいところへ
いい香りのする方へ


u


崖の下のトンネル




電車が通過して行く


商品
接客
会話と笑い

ここに何がある
何もない場所は
どこにある


u


夜は恋を包む
御多分に洩れず
私たちの歴史を包む

一枚の布で包まれた体を
擦りせ合わせ
しっとりと絡ませる

思いはどう絡んでいるのか
すれ違っているのか
通りががった
光る目が目にしただろう

2011年5月27日金曜日

あなたは いま

あなたは
いま
泣いているの
笑っているの
悲しんでいるの
喜んでいるの

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とにかく
よろしくお願い
いたします

2011年5月26日木曜日

ベッドから落ちながら

ベッドから落ちながら
考えた
あの人は私にとって
私はあの人にとって
何なんだろう

男と女の関係であるべきなのか
親友のようなものでいるべきなのか
足りないものを補う補完関係なのだろうか
それとも名付けることのできない
ややこしい関係なのだろうか
どうあるべきか
ベッドから落ちながら
フローリングの床に近づきつつ
私は突然悟った

そして
床に強く額がたたきつけられた
目が覚めると同時に
目覚まし時計が鳴り
誰かが玄関をノックした