2011年3月16日水曜日

あやふやさん

1

あやふや 宙ぶらりん
ゆらゆら 揺れるので
そわそわ
気持ちが悪い

わたしを
いいかげんに投げ上げて
キャッチボールしないで!

空は好きだけど
落ちる感覚は嫌いなんだから

おっ、キャットがスキャットしてるわ
あんなところで

デベソなのね

ルビーの指輪
失くなったって
言っていたでしょ

芝生で
ゴロゴロしてたら
見つけたよ

しょんぼりしないで
「いつかきっといいことがある」
って何度言わせたら気が済むの(怒!)

アホ!

怒った?
あした起こしてくれる?

結婚するの?
んなはずないか

ペンギン観に行かない?
クラッカー投げよう
食べるかな

きみじゃあるまいし

豊島園にいるかな?

夜何時までだっけ

夢佳にきいてみる
あっ 夢佳はしならいな

メールするね

どんとこい
日曜日
関係ないけど

2

ぼくはやくにたちますか
いるだけじゃまですか
つかってください
すててもいいので

すてられて
はじめていきる
よそじかな


3

顕微鏡で見ちゃイヤ!


4

温泉行く?


5

苦労した?


6

ハリウッド仕込み?


7

飽きた?


8

そちのほうがいい。
いまのほうがいい。

2011年3月15日火曜日

あした出掛ける

線路のところまできた

彼方で曲線を描いて消えていく

耳の奥に かたっ かたっ …
響いている音

夕日が列車のように反映してやってくる

車内アナウンスの声に
女子高生たちが話しながら笑っている声が重なる

列車はいってしまったけれど
またいつか戻ってくる

わたしがここにいるから

あなたに逢うためになら
わたしは待っていよう

いや
あした 
出掛けていこう

書きかけの手紙はそのままにして

2011年3月14日月曜日

あの部屋

あの部屋のドアを開けて
何度出ていっただろう
何度帰っていっただろう

数えきれないほどの思い出があった
辛いときには涙も流した
夢を一杯抱えて出ていったこともあった
帰っていったこともあった

楽しいこと
憂鬱なこと
嬉しい思い
儚い気持ち
様々な思いが巡った

窓を開けて見あげた星
明け方に鳴きやむ秋の虫
雪景色を見渡した夜
頬に火照りを感じながら
愛する人のことを思った

皆 あの部屋の中のことだ
皆 あの部屋の天井が
見守っていてくれた

わたしは別の部屋に移り住み
あの部屋は
今はどこよりも遠く
いくことはできなない

だが思い出すことはできる
心に思い浮かべて入っていくことはできる

部屋の明かりを暗くして
わたしは何を思おうか
どんな未来を描こうか

部屋に尋ねてみたい

部屋のドアを開けて
部屋に入り
また部屋を出てゆくまでの
わずかなあいだに

2011年3月13日日曜日

ラジオをやりましょう

ラジオをやりましょう
優しい陽射し
冷たい風
遠くをゆく電車の音
水が流れる音は聞き耳を立てても聴こえない

あなたとやりたいことは
ラジオ
あなたと聴きたいものもラジオ
乾電池を詰め込んで
でかけましょう

いつ帰ってくるか
きめなくていい
きままな旅

腰に下げていた不安は
いつの間にかなくなるよ

旅をしながら放送するラジオは
メールで番組表が届きます

どこかの町のカフェから放送したあとには
そのカフェに居座り
コミュニティーをつくってしまったりします

素敵だね
素敵なあなたと
ラジオをするって

2011年3月12日土曜日

行方不明

暗い夜の海から
救難信号がでている

ひとり波にさらわれたあなたが
私に向けて発しているのだ

長大な夢をさまようさなかに
わたしはそれに気づいた

いくつもの物語が混ざり合い
濁流を作って
流れ過ぎる

その信号を受けるまで
わたしはいつのまにかあなたの記憶を奪われ
無目的に生きていた

どこまでが夢で
どこからが覚醒していたかは
どうでもいいことだ

ただ いま
その信号に答える方法が見つからない

あなたは遠いところに行ってしまった
そこで
幸せを掴んでいることを願う

2011年3月11日金曜日

よろめきドラマ

よろめくよ
よろめきドラマは
たわむれる
ひがな一日
あいしてる
来る日も来る日も
いちゃついて
くんずほぐれつ
闇雲に
言うが早いか
抱き合って
とろけるまなざし
強く出て
押しては引いて
さえぎられ
よもやと思い
仮りそめに
居ても立っても
いられない
24時間週七日
ろくろくものも食べないで
そればっかりに熱中し
いやよいやよもスキのうち
盛って磨いて光らせて
パワースポット巡礼し
たたんでのしてまたひらき
くるくるまわり押し上げて
お釈迦様にも分かるまい
メーメーコヤギメー牛山
出かけるときは忘れずに
ゆるく締め上げきつく打つ
水分補給忘れずに
ヒアルロン酸1000ミリグラム
慌てず騒がず冷静に
くるぶしまではいいことに
ドーンと構えてさびしがる
よろめきドラマは
午後1時

2011年3月10日木曜日

こわいものしらずのきみが

こわいものしらずのきみが
なにか必死にかんがえている
その顔はとても迫力がある
見ているほうも力が入る

こわいものしらずのきみが
かんがえるのをやめて笑う
笑顔の造形が美しい
角度を変えてもまた美しい

こわいものしらずのきみが
暗く沈んでだまっている
言葉が閉じ込められている
醗酵してお酒になりそう

こわいものしらずのきみが
ぼくのまえにいる
こわいものしらずの性格が
吊り橋をスタスタわたって
ぼくのなかに入ってくる


★要約
こわいものしらずのきみが
ぼくのなかに入ってくる

2011年3月9日水曜日

キミとの顛末 その一部

キミと
こんもりした山の
坂道を登っていっく
息が切れるけど気にしない
(でも気になる)
ちょうどいい歩幅の段々がつづく

ずんずん先を行くキミ
あとからついて行くぼく

てっぺんまではあとどのくらい?
てっぺんはどうなっているの?

キミは無言でてっぺんを通りすぎて
下り坂に入る
ぼくは「ここがてっぺん?」
と聞く
キミは別の話に夢中ななりながら
どんどん先を行き
いきなり民家に入っていく

知っている人の家らしい
ぼくもおそるおそる民家に入る
するとそこには香りのいい花が乾かされて刻まれて袋に詰められ棚に並べてある
さらにアロマオイルやシャンプーやバスソルトなども並んでいる

キミはその一つを手にとって出てきた男に目配せした
犬が跳びかかってぼくたちをナメる
股間に鼻を押し当ててくる

キミはその家を出ると
無言で歩き出す

古い門の上に月が出ている
ぼくはそれを写真に撮る

キミは前方に洒落た店を発見し
ぼくに合図をする
ぼくは
「入ろうか」という
キミとぼくは店に入り
メニューを一緒に見て注文を決める

外では月が笑っているだろう
きょうは三日月よりも少し細い月

ニヤけた笑いだ
おあいにくさま

2011年3月8日火曜日

未来旅

ペットボトルから山の水を流し込んで
からだの中に川を作る
次にその辺に転がっている雑多なものを積み上げて
岸を作る

太陽の光を浴びて草花と木を生やし
あなたを呼びにゆく

あなたは渦巻く風となって
水を波立たせ
草花と木を揺する

その風景の中で
わたしはあなたと手をつないでかけてゆく
そこには夕焼けがあるが
それにはお構いなく
二人はずっと未来の朝の陽ざしの中のいる

2011年3月7日月曜日

ホットケーキ気分

フライパンの上で
泡立っている

どれだけの時が流れたのだろう
あなたは
料理を作るのが好きだ

ホットケーキを作るのは
ものの五分

その五分間に
あなたは人生のすべてを詰め込もうとしている

あなたがいだいてきた思いの数々

知っているはずだ
振り向けばあの日のお母さんが
あなたのためにおやつをつくっている
その意味を

ホットケーキの裏面は
こんがりと日焼けした背中のよう

ちょっとだけ塩を加えようか

潮風が手伝ってくれる

お礼を言っても構わない
風が涙を飛ばしてくれる