2013年8月22日木曜日

コスモス


あなたと初めて会った日
誰かにあなたの名前を聞きました
夕日を背にしてさびしそうなあなたに
名前をつけて呼んだのは自分
という錯覚

2013年8月21日水曜日

想定内のウソ


作り上げたものが
使えなくなります

いいものを作ったと自慢していたのに
もう使わないほうがいいのです

みんなで作ったものでも
ひとりで作ったものでも
そのことには関係なく
使うかどうかは
限られた人が決めるのです

使うことに不都合が生じました
期限のあるモノは廃棄しなければなりません

どうぞよろしく

あなたが喜ぶ答えはありません
怒りたい気持ちは満足させることでしょう
でもそれは刹那
そして皮肉でもあります

だんだん
私が誰なのか分からなくなってきました
みんな溶けて混ざっていってしまうのでしょう
その前兆

それならばせめて
意識のあるうちに
まともな 建設的なことを言いたい
でも言えない

それも分かっています
したり顔のおとなですから

想定外というのも
もちろん想定内のウソですから

2013年8月20日火曜日

すみか

小さい声で
唄っているのですね
だんだんと
大きな声になっていって
あなたもぼくもその歌に飲み込まれてしまいましたよ

歌の世界は透明で
外の景色が綺麗に見えて
人の心を信じたくなる
魔法の部屋ですね

遠くに連なる山々
遠くで鳴っている波音
子どもを呼んでいる声
水たまりをバシャバシャする音
木が揺れて葉が擦れる音も
やさしくささやきかけてきます

あなたは歌の世界に住んでいる人
私はたまにくる客人

小さい声で
唄っていたあなたに
気づかれないようにしたいけど
つい気づいて欲しい気持ちが勝ってしまう
ごめんなさい
きょうも訪ねてきてしまって

2013年8月19日月曜日

おかげさまで90000を超えました

日本
78788
アメリカ合衆国
7253
ロシア
1678
マレーシア
399
ドイツ
249
大韓民国
134
イギリス
122
中国
48
カナダ
45
ウクライナ
41


カウントが間違っているようですが。自動集計の数字です。

真夏のチョコレート

チョコレートが私を呼んでいるのか
私がチョコレートを呼んでいるのか
どっちだと思いますか?

私はチョコレートの在りかまで
一目散に駆けていくけれど
チョコレートが私を呼んでいるのか
私がチョコレートを呼んでいるのか
どっちだと思いますか?

私はいま何度目かのダイエット中
チョコレートは真夏のセールでまとめ買い
冷蔵庫のいちばん上の棚で かちんこちん
私は食べたくて一日10回 目をまわす

チョコレートが私を呼んでいるのか
私がチョコレートを呼んでいるのか
どっちだと思いますか?

ねえあなたは
どっちだとおもいますか?

チョコレートが悪いのか
私が悪いのか

たぶんどっちも悪くない!!
絶対どっちも悪くない!!

2013年8月18日日曜日

人生は飛行機雲

人生は飛行機雲
青空を汚してやっと描かれた
一本の線
絵になりたくても
自らなることはできない
だからいつも
見上げる人の想像力に
すがるっている

人生は飛行機雲
愛する人と出会ったよろこびを
誰かの心にとどめたくて
必死に言葉を吐く
だれかが認めてくれることで
不仲になった世間とも和解して
どうにかやりくりして生きてゆけるから

地球の命をもらって
死ぬまで自分を滅ぼさずに生きてゆく
愛の力を信じたくて
永遠と寄り添う儚い夢を見ながら

2013年8月17日土曜日

宇宙の中のちっちゃな自分

宇宙の中のちっちゃな自分
心に宇宙をいれている
はみ出ているのはご愛嬌
私もおへそを出してるし

2013年8月16日金曜日

君があの暗い少年に


君があの暗い少年に思いを寄せてくれているから
私は生きてゆける

君は

薄暗がりの廊下や
曇った日に乾くことができない土の壁や
世間から理解されず狂って歩いているあいつを

安く買いたたかれて果物一つ買えない若者を
病に伏せている独り身の母の横で静かにひとり遊ぶ幼ない児を
何事でもないように
ただ
それは何事でもないように 描き続けた

君があの暗い少年に思いを寄せてくれているから
私は生きてゆける

私が生きてゆけるのは
あの
暗い少年に光が当たったから
ほんの一瞬
あの暗い少年に光が当たったから

2013年8月15日木曜日

戦争はもう始まっていた


戦争ごっこをして遊んだ夏
あの夏は遠ざかっていったが
戦争は遠ざからない

男の子たちは
きょうも
戦争をやめることができない
もう始まっていた戦争

受け継がれ
引き継がれていく戦争
知らないうちに始めている戦争
折り重なり
人を渡し
戦術を渡し
武器を渡し
途絶えることがない

戦争は
人を使っている
戦争は知っている
人は戦争と手を組もうとしていることを

知っていて
語ることがない
人の口に
戦争を語らせるとき
僅かにその言葉を操り
あとは
知らん顔をしているだけ

2013年8月14日水曜日

ブルーなシャンデリア


暗い海の底に心を沈ませて
息をひそめて生きる意味を問い続けるの
太陽は波に反射して
遥か上空のブルーなシャンデリア

ここには影さえできない暗がりがあり
声をたてることができない静寂がある

人たちは私のことを忘れ
世界の平穏と自分の幸福を祈って
それぞれの道でがんばってるんだろう

捨て去っていいものは
何かあるの?
大切な何かを差し出して
卑怯者に加担している

だがそれも世のため人のため
必要悪というものがあり
だれかが犠牲を払っている
だれかが涙をこぼしてる

暗い海の底に心を沈ませて
息をひそめて生きる意味を問い続けるの
太陽は波に反射して
遥か上空のブルーなシャンデリア

私は声を出さないから
古代の深海魚と話ができる
だまったまま
目的や意味は置き去りにして