2012年11月30日金曜日

チキン 大丈夫?

苦し紛れの言い訳で
さらに苦しくなりました

癒しを求めて休みすぎ
歩くだけでも辛くなり

トクをしようと東奔西走
かえってお金が消えていく

役にたとうと張りきると
自分の役に立ちません

好きなあの子を追いかけて
きらいなあの子に捕まった

楽しい計画立てたけど
しんみりうなだれたい気分

2012年11月29日木曜日

青春みたいに胸を弾ませて

自分の体にしがみつかないと
生きて
行けないんだね
アルパカちゃん

とある
寒い日に
アルパカちゃんは
裸になって
考えていた

いつも途中で
こんがらかって
やめてしまうのは
前の
ハンパな
カレシと一緒

アルパカちゃんは
縛られるのも
ぎゅっと押さえつけられるのも
じらされるのも
嫌いではない
だけど
相手に仕返しをしたくなる

公園の池の湧き水のそばで
アルパカちゃんは
自分のことを考えながら
いつの間にか
他人のことばかりを
考えていることに気づいて
「おえっ」と言った

きょうは
古い家に帰る
電車を乗り継いで
夕日の方向へ
走っていく

青春みたいに
胸を弾ませて
アノときみたいに
息をハーハー言わせて

2012年11月28日水曜日

あなたが現れるたびに

あなたが現れるたびに
私はくだらぬ言い訳をして
あなたに赦してもらおうとする

あなたが立ち去るたびに
私はその背中を見送り
またあなたがやってくることを願う

あなたと会えない日が続き
私は自分らしさを取り戻そうと
あなたのことを忘れようとする

100万円あげる

電子書籍として実験的に連載開始しました

2012年11月27日火曜日

黒ネコちゃん

軽くなっていく黒ネコちゃん
冷たい場所を見つけて
浅くて早い呼吸をしています

もう好物も食べません
赤い舌と喉の奥まで
惜しげもなく晒したままです

さっそうと雀に飛びついた姿は
もう瞼の奥に残るばかり

黒ネコちゃん
妹が連れてきた偉そうなネコ
さらば
妹はまだ帰らぬが
先に行っても誰も怒りはしない

よくやった
さあ
どこにでも行け
塀の向こうでも
その向こうの屋根の向こうでも

福永令三さんの訃報に接し

児童文学の作家、福永令三さんの訃報に接した。福永さんとはいろんなことを一緒にやらせていただいた。福永さんの新作の本のシリーズを出版すること。そして新人の児童文学作家を発掘し、世に送り出すこと。とても時間がかかる根気のいる仕事をご一緒にさせていだだいた。何度も熱海のお宅に伺って、ケーキを食べながら思いをめぐらせ、お話をした。福永さんが読者からのファンレターを宝物のように大事にしまっているのをみせていただいたことを思い出す。あのすばらしい笑顔。最初の待ち合わせのために送られてきたご自分の写真。私に詩を教えるために書き込みを入れて送ってくださった詩集。奥様のやさしい声まで。何度も私のやっていた出版社にも足を運んでいただいた。つぎつぎと思い出される。そして、私の出版社がなくなるときに電話で交わしたわずかな言葉。83年の生涯が幸せであったことを祈ります。当時の仲間たちと、あの坂を上ってまた会いに行きたい。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%8F%E6%B0%B8%E4%BB%A4%E4%B8%89

2012年11月26日月曜日

ソファに座ったまま

ソファに座ったまま
やっちゃおうというのか
窮屈で強く凭れたりして
いつもと違うのもいいけれど
僕たち初めてだよ

きみは縛られた写真をチラッと見せたりして
なかなか挑発もうまいね
飢えたワンちゃんみたいに
まっしぐらさ

アロマキャンドルを幾つか灯して
古いイタリア映画点けっぱなしにして
ぼくに服を捲り上げさせるなんて
ブラが結び目の解けないギフト包装みたいで
割いちゃいたくなる
それも当然狙いだね

きみの声はなんてかわいいんだ
甘え上手なのは
匿さないんだ

ソファが湿り気を帯びて
舌が絡み合う音も
初めてのようだ

深い息を吸って
きみはなにかのチャンスを狙っているのか
途方に呉れる遠い道のりを
駆け上がっていくんだ
これから

カーテンを閉ざして
二人だけになろう
実況中継はやめて
誰かにまかせておけばいいね

2012年11月25日日曜日

けつまくりたまえ

けつまくりなさいよ
けつまくりたまえ
つまりまくるけつ
きみつかみ
かみつかずつつみいれ
つかみかからずつつがなく
つみつくらず
もちもつきもうそつきもせず
つらくなくつらくあたらず
つみれなべつつにつきいれ
なべしきにつつみこむことなく
きみ
けつまくりみなけつまくり
つっぱらずつづけてつんのめることつつしみ
つきすすんでつつしみつつけつまくりなさいよ
けつまくりたまえ
けつまつまで
けつまくりたまえ

シマシマお尻

うきうき浮世
飽き飽き秋よ

シマシマお尻
ますます祭り

ふわふわ服は
わくわく和服

むんむん蒸れる
るんるんするの?

「死のうとしたときに」に中村ゆき子さんから寄せられたコメント

あなたはどこの崖の上にたっているのですか?

私の、家の近くに101才の老人が一人でくらしています。
畑の中のプレハブで。呼び鈴がきこえないのでアルミのドアにはけん玉の木の玉がつってある。
元気ですかと訪ねると、「猫ちゃんと一緒に楽しく暮らしております」と答えた。
老人は野良猫にエサをやって可愛がっています。
ある夏の大雨の日、プレハブの家は水に浸かってしまい、おじいさんは息子夫婦の元へ引き取られていきました。
その後もアルミのドアの前には、からのエサいれと一緒に野良猫が・・・・

この話の続きをあなたに聞いてもらいたいのです。、だから私が行くまで空でも眺めながら待っていてほしいのです。


※マツザキより これはブログの読者、中村ゆき子さんから、先日11/23の詩に対して寄せられたコメントです。中村さん、ありがとうございます。皆さんに読んでいただきたくて、そのまま転載させていただきました。