瓦礫の山
という慣用表現
瓦礫が積み上がってできた山のこと
瓦礫が見渡すかぎり続いている
瓦礫の道
瓦礫の荒野
一面の
瓦礫の海
そのなかで
小高くなっている
瓦礫の丘
瓦礫の崖
瓦礫の荒野
人が生き埋めになっているかも知れないのは
瓦礫の家
死んでしまった
瓦礫の墓
瓦礫の山から
人を助けるのは
救出劇
これは慣用表現
自然災害は四字熟語
災害報道
報道特別番組
いまはもうない
緊急報道特別番組
普段の体制
瓦礫の下で
テレビを観ている人はいないのだろうか
電気も来ない
電波を信じる?
瓦礫を撤去
閉鎖された遺体安置所
風評被害
出荷制限
避難指示
計画避難
魚を値切る
魚を取らない
稲を作付しない
株主代表訴訟を恐れる
働く場所がない
家族を失った
知人を失った
見つけられない
はやりの言葉が
慣用表現になっていく
想定外
想定外の計画
2011年4月15日金曜日
2011年4月14日木曜日
あの男のように
46歳という年齢は
関係するのだろうか
なにかをするときに
なにかをするときに
本人は年齢を忘れているのだが
忘れたほうがいいことと
憶えておかなければいけないことは
同じ引き出しの中にはないのだが
同じ方向をみて歩いていたと思っていたあなたが
突如怪訝そうな目でわたしを見るのは
わたしが何か不思議な動きをして
憶えていたほうがいいことを忘れ
忘れていたほうがいいことを
思い出しているのが知れてしまうからなのか
しまった と思ったときにはもう遅く
いつものように連れは遠ざかり
さかりのついた猫が勢いづいて
無謀な喧嘩を挑むのに憧れたまなざしで
深夜にあなたに無謀な計画を打ち明けたあのときの自分を
また呼び込もうとしている
お呼びでないのがセールスポイントの
あの男を慕うように
関係するのだろうか
なにかをするときに
なにかをするときに
本人は年齢を忘れているのだが
忘れたほうがいいことと
憶えておかなければいけないことは
同じ引き出しの中にはないのだが
同じ方向をみて歩いていたと思っていたあなたが
突如怪訝そうな目でわたしを見るのは
わたしが何か不思議な動きをして
憶えていたほうがいいことを忘れ
忘れていたほうがいいことを
思い出しているのが知れてしまうからなのか
しまった と思ったときにはもう遅く
いつものように連れは遠ざかり
さかりのついた猫が勢いづいて
無謀な喧嘩を挑むのに憧れたまなざしで
深夜にあなたに無謀な計画を打ち明けたあのときの自分を
また呼び込もうとしている
お呼びでないのがセールスポイントの
あの男を慕うように
2011年4月13日水曜日
暗い花
青い空を背景にして
あなたをあおりぎみに撮る
視線を移す度に
波打つ胸
声を発するたびに
波紋が広がり
夕暮れが早まる
ピンチョスをつまむ指
石畳を過ぎる靴音
コットンの開かれたえりから
こぼれてくる香り
生白い稜線
独りで居るのが怖かった時代
不安の列が連なって
見られているふたり
背景にアザミ
アザを見るという名前の
暗い花
あなたをあおりぎみに撮る
視線を移す度に
波打つ胸
声を発するたびに
波紋が広がり
夕暮れが早まる
ピンチョスをつまむ指
石畳を過ぎる靴音
コットンの開かれたえりから
こぼれてくる香り
生白い稜線
独りで居るのが怖かった時代
不安の列が連なって
見られているふたり
背景にアザミ
アザを見るという名前の
暗い花
2011年4月12日火曜日
二人のあいだに
ティールームのテーブルの上に
あなたはアップルパイのような夢をのせて
銀のナイフとフォークで切り裂いた
わたしはそれを
対面から見ていて
自分のフォークでパイを突き刺し
むしゃむしゃと食べた
窓の外では
花びらが散り始めた桜の木が
立っている
あなたは
願いごとのような砂糖を
スプーンにのせてカップに落とし
グルグルかき混ぜた
わたしはそれを
伏し目がちに眺め
二度咳払いをした
テーブルクロスの荒野が
日差しを受けて眩しく輝き
二人のあいだにあった
あなたはアップルパイのような夢をのせて
銀のナイフとフォークで切り裂いた
わたしはそれを
対面から見ていて
自分のフォークでパイを突き刺し
むしゃむしゃと食べた
窓の外では
花びらが散り始めた桜の木が
立っている
あなたは
願いごとのような砂糖を
スプーンにのせてカップに落とし
グルグルかき混ぜた
わたしはそれを
伏し目がちに眺め
二度咳払いをした
テーブルクロスの荒野が
日差しを受けて眩しく輝き
二人のあいだにあった
2011年4月11日月曜日
ただ、走ってゆけ
今までが明るすぎたんだ
わけもなく騒ぎすぎたんだ
強迫観念に襲われて
ムラ社会の怖さとありがたさを背中に感じて
バブルの時代を通り過ぎ
いろんな「ショック」を乗り越えて
明るく騒ぎ立てただけだったんだ
日常をドラマ化し
人生をマニュアル化し
不安を追いやり
あまり考えず
思想家を追い出し
明るくおしゃれに可愛く生きる
そのことが粋でかっこいいとはやし立てて
根暗はださく
オタクはゆるせることにして
クールジャパンと商標を立て
何だってやり過ごしてきたんだ
わかりにくいものは切り捨て
マイナーはマスが保護するんだということにして
長いものにはこっそり巻かれて
キャッチコピーのような早い話が大好きということにして
みんなでやってきたんだ
その明るさが
どんな明るさだったのか
みんな知っていたことに
気づかないことが
約束だった
気づかないように
表現者を骨抜きにして扱い
ヤバイものには触れないようにしたんだ
ヤバイという言葉さえ骨抜きにして
怖いものを覆い隠してしまった
暗い街に灯る灯りのような笑顔が
町を歩いてゆく
未来を無造作に抱えた子どもたちは
親の手を解いて
ただ走りたくて走ってゆく
わけもなく騒ぎすぎたんだ
強迫観念に襲われて
ムラ社会の怖さとありがたさを背中に感じて
バブルの時代を通り過ぎ
いろんな「ショック」を乗り越えて
明るく騒ぎ立てただけだったんだ
日常をドラマ化し
人生をマニュアル化し
不安を追いやり
あまり考えず
思想家を追い出し
明るくおしゃれに可愛く生きる
そのことが粋でかっこいいとはやし立てて
根暗はださく
オタクはゆるせることにして
クールジャパンと商標を立て
何だってやり過ごしてきたんだ
わかりにくいものは切り捨て
マイナーはマスが保護するんだということにして
長いものにはこっそり巻かれて
キャッチコピーのような早い話が大好きということにして
みんなでやってきたんだ
その明るさが
どんな明るさだったのか
みんな知っていたことに
気づかないことが
約束だった
気づかないように
表現者を骨抜きにして扱い
ヤバイものには触れないようにしたんだ
ヤバイという言葉さえ骨抜きにして
怖いものを覆い隠してしまった
暗い街に灯る灯りのような笑顔が
町を歩いてゆく
未来を無造作に抱えた子どもたちは
親の手を解いて
ただ走りたくて走ってゆく
2011年4月10日日曜日
6次元にて
美味しいアイスコーヒーを
ありがとう
自然な笑顔が素敵です
本をかき分けて
カウンターの席で
アイスコーヒーを飲んだ
みんなが持ち込んだ
本を販売して
地震の被災者に全額を送る
色紙の看板は
谷川俊太郎さんの筆文字
売り上げを入れる募金箱は
谷川さんが持ってきた古い革のバッグ
ひょっとしたら谷川徹三さんのものかもしれないという
谷川夢佳さんは毎週のように
おじいちゃんの家から本を持ってきて
手伝っているそうだ
その様子が目に浮かぶと
自分も頑張らなければと思う
穂村弘さんは昨日きて
一箱置いて行った
その箱は出されたアイスコーヒーの隣に置かれていて
わたしに語りかけた
わたしはその中から本を買い
募金箱のバッグにいれた
混み合ってきたので
店をでることにした
外に出ると
中が恋しくなった
こんなことは
久しぶりだ
ありがとう
6次元
ありがとう
自然な笑顔が素敵です
本をかき分けて
カウンターの席で
アイスコーヒーを飲んだ
みんなが持ち込んだ
本を販売して
地震の被災者に全額を送る
色紙の看板は
谷川俊太郎さんの筆文字
売り上げを入れる募金箱は
谷川さんが持ってきた古い革のバッグ
ひょっとしたら谷川徹三さんのものかもしれないという
谷川夢佳さんは毎週のように
おじいちゃんの家から本を持ってきて
手伝っているそうだ
その様子が目に浮かぶと
自分も頑張らなければと思う
穂村弘さんは昨日きて
一箱置いて行った
その箱は出されたアイスコーヒーの隣に置かれていて
わたしに語りかけた
わたしはその中から本を買い
募金箱のバッグにいれた
混み合ってきたので
店をでることにした
外に出ると
中が恋しくなった
こんなことは
久しぶりだ
ありがとう
6次元
2011年4月9日土曜日
居場所
黄色い花が咲いた
去年と同じ
いつもの道端に
風が
揺すり
花は今にも折れそう
だが
そこは
花の居場所
その花が
咲くための
その花が
香り
命を継ぐための
わたしの
居場所は何処?
あなたは知っている?
去年と同じ
いつもの道端に
風が
揺すり
花は今にも折れそう
だが
そこは
花の居場所
その花が
咲くための
その花が
香り
命を継ぐための
わたしの
居場所は何処?
あなたは知っている?
2011年4月8日金曜日
わたしのきつね
寝ずの番
あの
きつねが
どこかに
いってしまった
トンネルの中で
立ち往生した
電車を見に行ったのか
きつねさん
コン と鳴いて
戻ってきてよ
座布団を用意しておくから
耳をすましても
声は聞こえない
耳をブーメランのように
飛ばして探してみようか
コン
いまのはきつね?
いいえ
隣の家の誰かの咳の音
あの
きつねが
どこかに
いってしまった
トンネルの中で
立ち往生した
電車を見に行ったのか
きつねさん
コン と鳴いて
戻ってきてよ
座布団を用意しておくから
耳をすましても
声は聞こえない
耳をブーメランのように
飛ばして探してみようか
コン
いまのはきつね?
いいえ
隣の家の誰かの咳の音
2011年4月7日木曜日
きえさる
わたしはいなくてもいいひと
いないほうがいいひと
ひつようとしてくれているひともいるが
きらっているひともいる
かみさまにいかされているが
また
かみさまにみすてられてもいる
いきているめんどうが
つみかさなる
とうひしたいおもいが
ながれこんできて
こきゅうができなくなる
きべんのきりくちから
ちがながれて
とまらない
みつめることはできるが
うごくことはできない
とおくのみかづきが
だぶってみえる
わたしのめでは
もうくっきりとみられない
おもいでがあふれて
こぼれだす
へやのゆかが
つかいものにならなくなる
いきていきたいひとが
しにたいひとをひはんする
ひはんにあたいする
とおもう
はるのくうきは
あたたかくて
にんげんのあたまをひやせない
まんかいのさくらとともに
ちるのだけは
さけたいものだ
せめて
つきのでていないよるに
できれば
まちのくらがりで
いっしゅんのひかりをはなち
きえさりたいもの
いないほうがいいひと
ひつようとしてくれているひともいるが
きらっているひともいる
かみさまにいかされているが
また
かみさまにみすてられてもいる
いきているめんどうが
つみかさなる
とうひしたいおもいが
ながれこんできて
こきゅうができなくなる
きべんのきりくちから
ちがながれて
とまらない
みつめることはできるが
うごくことはできない
とおくのみかづきが
だぶってみえる
わたしのめでは
もうくっきりとみられない
おもいでがあふれて
こぼれだす
へやのゆかが
つかいものにならなくなる
いきていきたいひとが
しにたいひとをひはんする
ひはんにあたいする
とおもう
はるのくうきは
あたたかくて
にんげんのあたまをひやせない
まんかいのさくらとともに
ちるのだけは
さけたいものだ
せめて
つきのでていないよるに
できれば
まちのくらがりで
いっしゅんのひかりをはなち
きえさりたいもの
2011年4月6日水曜日
質問するよりも
どこの誰に
質問したらいいのか
さっきから考えている
校庭のテニスコートの金網のもっと向こうにある
鉄の柱が
気になる
一部を黄色く塗装された仮設の柱
しかし
その鉄の柱は
答えてくれないだろう
☆
いつのまにか風に流されてきた雲が
マントを着た旅人のように思える
(青空を見るには少し眩しい
露出を絞りこまなければ)
その旅人に訊くのは違うだろう
旅人は盗賊のように去っていく
質問する相手を思い描いては
否定する
そのことを繰り返している
校庭では
サッカー部が大きく陣取って
サッカーボールを回している
息を切らしている奴をみていたら
自分の呼吸も引っ張られて苦しくなる
☆
通り雨
ぬるい雨
シャツが濡れて肌に張り付いたが
もう乾いてきた
文通相手に手紙を出して質問してみたらどうか
一瞬頭をよぎったが
そんな高度な手紙が書けるはずがない
それに迷惑だろう
☆
いったい誰が
質問を受け止めてくれるだろう
ネットの占い師?
マクドで
iPhoneで
詩の日記を書く
プレミアムアイスコーヒーを飲む
週末の約束が
ケータイに届く
こんな人間でも
会ってくれる人がいる
(街とは便利なものだ
人を酔わせることができる)
☆
自分は何を質問したいのだろう
それは
大事なことではないように
思えてくる
☆
放射能物質が風に乗って
飛んでくる
旅人の頭上を追い越し
雨にまぎれて
柱の黄色のところで
ちょっとたじろいだけれど
プレミアムアイスコーヒーのところまでくると
ジャンプして飛び込み
カップの中で溶けた
質問を
確かに受け止めた
質問したらいいのか
さっきから考えている
校庭のテニスコートの金網のもっと向こうにある
鉄の柱が
気になる
一部を黄色く塗装された仮設の柱
しかし
その鉄の柱は
答えてくれないだろう
☆
いつのまにか風に流されてきた雲が
マントを着た旅人のように思える
(青空を見るには少し眩しい
露出を絞りこまなければ)
その旅人に訊くのは違うだろう
旅人は盗賊のように去っていく
質問する相手を思い描いては
否定する
そのことを繰り返している
校庭では
サッカー部が大きく陣取って
サッカーボールを回している
息を切らしている奴をみていたら
自分の呼吸も引っ張られて苦しくなる
☆
通り雨
ぬるい雨
シャツが濡れて肌に張り付いたが
もう乾いてきた
文通相手に手紙を出して質問してみたらどうか
一瞬頭をよぎったが
そんな高度な手紙が書けるはずがない
それに迷惑だろう
☆
いったい誰が
質問を受け止めてくれるだろう
ネットの占い師?
マクドで
iPhoneで
詩の日記を書く
プレミアムアイスコーヒーを飲む
週末の約束が
ケータイに届く
こんな人間でも
会ってくれる人がいる
(街とは便利なものだ
人を酔わせることができる)
☆
自分は何を質問したいのだろう
それは
大事なことではないように
思えてくる
☆
放射能物質が風に乗って
飛んでくる
旅人の頭上を追い越し
雨にまぎれて
柱の黄色のところで
ちょっとたじろいだけれど
プレミアムアイスコーヒーのところまでくると
ジャンプして飛び込み
カップの中で溶けた
質問を
確かに受け止めた
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