2013年11月30日土曜日
なにもなくても
なにもなくても
しあわせです
なにもないから
しあわせです
いいえ
ほんとうは
すこしだけあるから
しあわせです
そのすこしだけで
みたされるから
しあわせです
いいえ
ほんとうは
みたされないときも
しあわせです
からっぽがあって
しあわせです
いいえ
ほんとうは
からっぽを
そらにむけているから
しあわせです
あめのしずくも
そらのあおいろも
いれられるから
しあわせです
いいえ
ゆめもやさしさも
からっぽのなかになら
いれられるから
しあわせです
いいえ
いれたものをだすのも
じゆうだから
そんなじゆうが
あって
しあわせです
2013年11月29日金曜日
見たいと思えば
昔のまちを歩いてる自分を眺め
君にはこんな人生があると
教えてあげた
ただ私は コトバを持たず
笑顔も ヒトの眼差しも持たなかったから
夏の日
汗が紐にしみ込んだ帽子の上に
日差しと天気雨を降らせた
雨水は ミチの色を濃くし
道は雨水を蒸発させようと躍起になっていた
道沿いの桑は君を見下ろし
まちのトタン屋根は
楽器のように音を立て
なんと言っていた?
星空
昨日 バスを降りて見上げた
大きすぎるソラに飾られていたもの
冬という季節のつめたい空気で
ぬるくなった夢を
冷やして
絆やしがらみの細い糸を根こそぎ取り去って
大事な線だけを残してくれる
ワイヤレス通信だが
それでいいと感じられるその線は
見たいと思えば
見ることができる
君にはこんな人生があると
教えてあげた
笑顔も ヒトの眼差しも持たなかったから
夏の日
汗が紐にしみ込んだ帽子の上に
日差しと天気雨を降らせた
道は雨水を蒸発させようと躍起になっていた
道沿いの桑は君を見下ろし
まちのトタン屋根は
楽器のように音を立て
なんと言っていた?
昨日 バスを降りて見上げた
大きすぎるソラに飾られていたもの
冬という季節のつめたい空気で
ぬるくなった夢を
冷やして
絆やしがらみの細い糸を根こそぎ取り去って
大事な線だけを残してくれる
ワイヤレス通信だが
それでいいと感じられるその線は
見たいと思えば
見ることができる
2013年11月28日木曜日
あたりまえのものたち
あたりまえをさがしに
あたりまえをあつめに
でかけてきます
あたりまえにふれて
あたりまえをかんじて
あたりまえをもちかえるために
あたりまえをふくろにつめこみ
あたりまえがくさらぬように
こわれぬように
だいじにもちかえります
あたりまえのものたちは
あたりまえではないうつくしさで
あたりまえにかがやいている
わたしはなみだをながします
あたりまえのなみだなのかは
わかりません
なみだがかれたら
ねむり
あたりまえのように
ゆめをみるでしょう
へやにおいてあるあたりまえのものたちは
なにもかたりません
ただ
わたしがあたりまえのはなしを
かたりはじめました
あたりまえのあなたに
ありきたりのなんでもないひの
ひるさがり
2013年11月27日水曜日
マジックの目
二度と巡り会うことのないひとを
いま失います
くるくるパニック
私を狂わせて
最高のひとを
みすみす手放して
最低の自分を手に入れます
季節変わりの広告が白い歯を光らせて
足元の薄暗い闇の小さなゴミを
見ています
日常茶飯事は
いつでも目くらまし
さあ
言い訳を考えて!
きみが最低の自分を
見捨てずに付き合っていけるように
はい
見極めないで
まぶたに描いたマジックの目で
すべてを見渡せますか
いま失います
くるくるパニック
私を狂わせて
最高のひとを
みすみす手放して
最低の自分を手に入れます
季節変わりの広告が白い歯を光らせて
足元の薄暗い闇の小さなゴミを
見ています
日常茶飯事は
いつでも目くらまし
さあ
言い訳を考えて!
きみが最低の自分を
見捨てずに付き合っていけるように
はい
見極めないで
まぶたに描いたマジックの目で
すべてを見渡せますか
2013年11月26日火曜日
ひとりというとり
ひとりというとり
かわいいことり
いろとりどりの
ふくをきる
ひとりというとり
さびしいときは
ともだちひとり
よんでくる
ひとりというとり
おっとりしてる
とりつくしまの
いえにすむ
ひとりというとり
とりえはなあに
イスとりゲームは
つよくない
ひとりというとり
じぶんがきらい
とりかえたいな
べつのとり
ひとりというとり
ねむっているよ
ひとりもいない
きみひとり
かわいいことり
いろとりどりの
ふくをきる
ひとりというとり
さびしいときは
ともだちひとり
よんでくる
ひとりというとり
おっとりしてる
とりつくしまの
いえにすむ
ひとりというとり
とりえはなあに
イスとりゲームは
つよくない
ひとりというとり
じぶんがきらい
とりかえたいな
べつのとり
ひとりというとり
ねむっているよ
ひとりもいない
きみひとり
2013年11月25日月曜日
竹とんぼ
あなたが声をかけてくれたから
私はもうこのまま死んでしまってもいいと思った
階段を降りながら
速さはつまみで調整するんだ と
言っていたあのひとの指先と立ち姿を頭に描いていた
ふわふわの家猫ちゃん
しっとりとこの世を去るチャンスは
そうは多く来ないでしょう
新しい名前のビルの窓の外の梁から
もうじき雨で濡れるだろう固められた地面へと
真新しい竹とんぼを飛ばす
私はもうこのまま死んでしまってもいいと思った
階段を降りながら
速さはつまみで調整するんだ と
言っていたあのひとの指先と立ち姿を頭に描いていた
ふわふわの家猫ちゃん
しっとりとこの世を去るチャンスは
そうは多く来ないでしょう
新しい名前のビルの窓の外の梁から
もうじき雨で濡れるだろう固められた地面へと
真新しい竹とんぼを飛ばす
2013年11月24日日曜日
りんりんりんりん
夜の街に
太陽がいないなら
君が代わりに
りんりんりんりん
尖った貝殻
貝に見捨てられ
砂に沈んでいく
世の中と
仲間になると
混ざってねっとり
りんりんりん
2013年11月23日土曜日
11月の集会
たまにはみんなで集まって
ワイワイガヤガヤやりましょう
知らないひとがまざっても
きょうは仲間にいれましょう
たまにはみんなで集まって
普段のことを話しましょう
知らないひとがきいたなら
おもしろいなとおもうでしょう
たまにはみんなで集まって
好きなことだけ話しましょう
お喋りするのに夢中なら
自然と夕日は落ちるでしょう
たまにはみんなで集まって
笑顔で手を振り別れましょう
また会いましょうと口々に
後ろ歩きで帰りましょう
2013年11月22日金曜日
だれかかくれているのかな
きのかげに
だれかかくれているのかな
いいえ
だれもかくれて
おりません
われたきいろいふうせんが ひとつ
おちているだけ
へいのむこう
だれかかくれているのかな
いいえ
だれもかくれて
おりません
みずたまりが かぜにゆれて
わをかいているだけ
くものうえ
だれかかくれているのかな
いいえ
だれもかくれて
おりません
なみのおとが とおくにきえてく
ばしょがあるだけ
2013年11月21日木曜日
朝が来ています
夜になると暗くなります
暗くなると夜になります
夜になると夜ご飯を食べます
夜ご飯は夜に食べます
朝になると明るくなります
明るくなると朝になります
朝になると朝ご飯を食べます
でも朝ご飯を食べなくても
朝は来ています
朝が来なくても
朝ご飯がない部屋にも
朝が来ています
暗くなると夜になります
夜になると夜ご飯を食べます
夜ご飯は夜に食べます
明るくなると朝になります
朝になると朝ご飯を食べます
でも朝ご飯を食べなくても
朝は来ています
朝が来なくても
朝ご飯がない部屋にも
朝が来ています
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