だれもまだ本に書いたことがないことを
彼は書いていました
きのうの夕方のことですが
彼は
まだだれも
訪れたことがない島にいました
そこには何故か
木の椅子があって
天板がタイルで作られた机もありました
彼は
その場所にいました
(今はいませんが)
彼は
今までの人生ではなかったほど
スラスラと 万年筆で
革の表紙のノートに
書いていたのです
いま
彼がどこで何をしているかは
この文を書いている私にも分かりません
ただ
だれもまだ本に書いたことがないことを
彼が書いていたということを
知っているだけです
2014年5月13日火曜日
2014年5月12日月曜日
ネガイ
ミンナニテイル
ミンナオンナジ
スレチガウヒト
アルイテイル
キモチヲカカエテ
ニソクホコウ
アイハアルカ
スキナヒトハイルカ
キライナヒトハイルカ
アキラメテイルコトハ
ドンナコト?
スレチガウヒト
ニドトアワナイ
マタアッテモ
ワカラナイネキット
ミンナニテイル
ミンナオナジ
ジブンダケトクベツ
ココカラミテル
ミンナノコト
ワタシノキモチ
ワタシガミテル
ミテルワタシノキモチヲ
アナタ
オシエテヨ
アナタ
タスケテヨ
2014年5月11日日曜日
ことばでないものでかたるもの
ことばでないものでかたるもの
公園の錆びたベンチの上で
行きずりの風と一緒
目に入ってくる
下弦の月
ツツジが薄暗がりで色鮮やかに
たむろしているのは
いまの私たちとおなじ
誰もいない場所で語ること
原宿駅のホームにせり出した
神宮の杜の緑
その幾千枚の葉
ことばでないものでかたるもの
涙をこぼさずに眠りについたもの
さっき
表参道で行き交っていた人の群れ
ぬるい空気をかすめて
上空を飛来する
尖った鳥の嘴
公園の錆びたベンチの上で
行きずりの風と一緒
目に入ってくる
下弦の月
ツツジが薄暗がりで色鮮やかに
たむろしているのは
いまの私たちとおなじ
誰もいない場所で語ること
原宿駅のホームにせり出した
神宮の杜の緑
その幾千枚の葉
ことばでないものでかたるもの
涙をこぼさずに眠りについたもの
さっき
表参道で行き交っていた人の群れ
ぬるい空気をかすめて
上空を飛来する
尖った鳥の嘴
2014年5月10日土曜日
逃げた鳥
小さいころ
私が窓を開けて逃がしてしまった
妹の鳥が
森林の上空をさまよい飛んでいる
恨み言を言っているのかと思ったら
もうそんなことは言っていないよ
という
ほんとはずっと心配だった
きみのこと
だれにも言わなかったが
わすれることもなかった きみ
いま
太陽の下で
紙に書いて告白します
窓から逃げていったきみの生きる道は
どんなにか
変わってしまっただろう
私が窓から逃げ出したのは
きみのことがあったから
帰る窓は
なくなてしまったけれど
きみが恨んでないと知って
私もきょうから
恨み言を言わずに
生きてゆける
このまちの上空を
さまよい飛んで
私が窓を開けて逃がしてしまった
妹の鳥が
森林の上空をさまよい飛んでいる
恨み言を言っているのかと思ったら
もうそんなことは言っていないよ
という
ほんとはずっと心配だった
きみのこと
だれにも言わなかったが
わすれることもなかった きみ
いま
太陽の下で
紙に書いて告白します
窓から逃げていったきみの生きる道は
どんなにか
変わってしまっただろう
私が窓から逃げ出したのは
きみのことがあったから
帰る窓は
なくなてしまったけれど
きみが恨んでないと知って
私もきょうから
恨み言を言わずに
生きてゆける
このまちの上空を
さまよい飛んで
こまったもんだい
いぬをハグするおんなのひとが
いぬにかおをなめられている
きれいにけしょうをしていたが
はげてしまっている
わたしは
みてみぬふりをする
わたしはあんなになかのいいひともいなければ
いぬもねこもいない
あのなかのよさは
どこかいたいたしいとかんじてしまうから
ひとしきり
なめられおわったおんなのひとが
わたしにちかづいてきて
あいさつをする
さめたあいさつだ
わたしは
けしょうがはげたはだを
いたいたしくおもうが
おんなのひとは
それをきにしているようすがないので
わたしはじぶんだけがきをつかっていることに
いらいらしてくる
しかしかおではわらっているので
わたしはきっといやらしいにんげんになってしまっているのだ
なんということだ
いぬをはぐして
かおをなめられるおんなのひとのおかげで
わたしは
こころがくもってしまった
どうしたらはれるのだろう
いっこくもはやくおんなのひとからはなれて
すきなジェラードでもぺろつくか
あ まてよ
ジェラードのきもちにわたしいっしゅん
なってしまった
ああ
こまったものだ
いぬにかおをなめられている
きれいにけしょうをしていたが
はげてしまっている
みてみぬふりをする
わたしはあんなになかのいいひともいなければ
いぬもねこもいない
あのなかのよさは
どこかいたいたしいとかんじてしまうから
なめられおわったおんなのひとが
わたしにちかづいてきて
あいさつをする
わたしは
けしょうがはげたはだを
いたいたしくおもうが
おんなのひとは
それをきにしているようすがないので
わたしはじぶんだけがきをつかっていることに
いらいらしてくる
わたしはきっといやらしいにんげんになってしまっているのだ
いぬをはぐして
かおをなめられるおんなのひとのおかげで
わたしは
こころがくもってしまった
いっこくもはやくおんなのひとからはなれて
すきなジェラードでもぺろつくか
ジェラードのきもちにわたしいっしゅん
なってしまった
ああ
こまったものだ
2014年5月8日木曜日
ゆめのなか
ねむるとき
むねのなかが
そわそわして
それがいやだから
ずっとおきてあそんでいたいのに
だれかが
わたしを
ひきずりこんで
むねのなかが
そわそわして
わたしが
どこかへ
いってしまう
いきなりみえたのは
みおぼえのあるばしょ
だけど
みんな
いつもとどこか
ちがってる
わたしが
どこかからわたしをみている
これはゆめのなかなのか
たしかめてみたら
どうもゆめではないような
きがしてしまう
おきたあとに
かんがえてみると
やっぱりあれは
ゆめのなか
ゆめのなかのわたしは
わたしのなかで
ねむってしまったんだ
きっとねむるとき
むねのなかが
そわそわしたでしょう
むねのなかが
そわそわして
それがいやだから
ずっとおきてあそんでいたいのに
だれかが
わたしを
ひきずりこんで
むねのなかが
そわそわして
わたしが
どこかへ
いってしまう
いきなりみえたのは
みおぼえのあるばしょ
だけど
みんな
いつもとどこか
ちがってる
わたしが
どこかからわたしをみている
これはゆめのなかなのか
たしかめてみたら
どうもゆめではないような
きがしてしまう
おきたあとに
かんがえてみると
やっぱりあれは
ゆめのなか
ゆめのなかのわたしは
わたしのなかで
ねむってしまったんだ
きっとねむるとき
むねのなかが
そわそわしたでしょう
2014年5月7日水曜日
か行の歌
きってをはって
てがみをだした
きっとへんじは
こないでしょう
きっぷをかって
このまちにきた
きみとは
けんかばかりです
きいてほしくて
でんわをかけた
きらわれそうで
すぐきった
きつねのこども
きままにさんぽ
きいろいこすもす
コンコンコン
てがみをだした
きっとへんじは
こないでしょう
きっぷをかって
このまちにきた
きみとは
けんかばかりです
きいてほしくて
でんわをかけた
きらわれそうで
すぐきった
きつねのこども
きままにさんぽ
きいろいこすもす
コンコンコン
2014年5月6日火曜日
アミーゴ シルブプレ
アミーゴって
ぼくは いった
いみは わからないけど
ごろにゃーごって
コジイが いった
ぼくには
いみは わからないけど
シルブプレって
ぼくは わらいながら いった
ぴちょぴちょぴーって
ピーニョがいつものように いった
ごはんできたわよって
ママがきて いった
ぼくは
いただきますって
スプーンをもっていった
テレビが
うたをうたってた
おちゃわんが
かちかちっていった
ぼくは いった
いみは わからないけど
コジイが いった
ぼくには
いみは わからないけど
ぼくは わらいながら いった
ぴちょぴちょぴーって
ピーニョがいつものように いった
ママがきて いった
ぼくは
いただきますって
スプーンをもっていった
うたをうたってた
おちゃわんが
かちかちっていった
2014年5月5日月曜日
おさるのべんとう
おさるのべんとう
なかみはなあに
のぞいてみよう
おいしそう
しろいごはんに
おかかにうめぼし
こげめのついた
たまごやき
ぼくのべんとう
おやつはなあに
らっぷにつつんだ
ばななはんぶん
おさるとおなじ
だけどおさるは
まるまる1ぽん
ぼくははんぶん
さびしいな
さっちゃんの
うたといっしょだ
おさるはいいな
2014年5月4日日曜日
森の化石
森が白い球を隠し持っている
初夏の日
私はそれに気づいた
森は青い空を背景に
森のような顔をして
佇んでいる
(森は自分が森ではないと
自ら思おうと努力していた)
森は
人の眼を信じていないので
高をくくって
堂々と なし崩して
白い球を高く掲げている
森は油断し
木々に注意をうながすこともしない
昔はそうではなかったのだが
森は淡い夢を見ている
その白球を
あの恐ろしい強打者めがけて投げ込むことを
投げ込まれた白球は打者が翻弄する隙間もないほど速く
おそらく音速で捕手のミットに収まる
その一部始終を
私は目撃するだろう
森は完全に敗北するだろう
森としての役目は
その時終わる
森の木々は
もうただの木の一本一本となり
化石とともに
地に横たわる道しか残されていない
初夏の日
私はそれに気づいた
森のような顔をして
佇んでいる
(森は自分が森ではないと
自ら思おうと努力していた)
人の眼を信じていないので
高をくくって
堂々と なし崩して
白い球を高く掲げている
木々に注意をうながすこともしない
昔はそうではなかったのだが
その白球を
あの恐ろしい強打者めがけて投げ込むことを
投げ込まれた白球は打者が翻弄する隙間もないほど速く
おそらく音速で捕手のミットに収まる
私は目撃するだろう
森は完全に敗北するだろう
森としての役目は
その時終わる
森の木々は
もうただの木の一本一本となり
化石とともに
地に横たわる道しか残されていない
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