深くしぶとく根を張ってしまわないうちに
自分で引っこ抜け
自分を
大地の
囚われの身になるにはまだ早い
風を捕まえてどこへでも飛んで行け
戻りたくなったら
戻ればいいのだから
昨日の荷物を解く前に
きょうも引っ越して行け
2012年5月16日水曜日
2012年5月15日火曜日
〈タイトルなんかない〉
錆びた缶からだけど
カランコロンと
いい音を出すね
あなたはコロンを素肌に叩いて
いい音を出した
私は
錆びついた感覚器官を
どうしたらいいかな
油をさして
ジタバタ転げ回ったら
丘の上の夕日の沈む海が見られるかな
2012年5月14日月曜日
兎と
兎を追いかける
兎を捕まえるために
兎を捕まえると
私に新たな課題がうまれる
兎をどうするかという
進行形の課題だ
兎を撫でる
兎を撫でると
兎が落ち着きなく体をよじる
私は兎と一体になって
自然に動きたいと思う
兎は普段見せない様子を見せる
私は驚きながら
もっと他のことが起こらないか期待する
兎は兎の匂いを発する
私は兎の匂いに包まれながら
先に進むか後退りするかを考える
兎は元気に細かく動く
私はうでに力を込めて
兎の体制を変えようとする
兎はなにか別のことを考えている
私は兎の思考の中で泳ぎまわる
兎は疲れを知らない
私はさらに泳ぎ続ける
兎の満足はいつまでもきりなく満たされない
私は兎に殺されてしまうのか
兎は無垢な様子で白い毛に包まれている
私もまた
白い毛に包まれてしまう
それのため
兎をもっと外から見ることが出来ない
溺死寸前のまま
私はゆるやかに流れていく
いつの間にか自然に出来た
沼の水面を
兎を捕まえるために
兎を捕まえると
私に新たな課題がうまれる
兎をどうするかという
進行形の課題だ
兎を撫でる
兎を撫でると
兎が落ち着きなく体をよじる
私は兎と一体になって
自然に動きたいと思う
兎は普段見せない様子を見せる
私は驚きながら
もっと他のことが起こらないか期待する
兎は兎の匂いを発する
私は兎の匂いに包まれながら
先に進むか後退りするかを考える
兎は元気に細かく動く
私はうでに力を込めて
兎の体制を変えようとする
兎はなにか別のことを考えている
私は兎の思考の中で泳ぎまわる
兎は疲れを知らない
私はさらに泳ぎ続ける
兎の満足はいつまでもきりなく満たされない
私は兎に殺されてしまうのか
兎は無垢な様子で白い毛に包まれている
私もまた
白い毛に包まれてしまう
それのため
兎をもっと外から見ることが出来ない
溺死寸前のまま
私はゆるやかに流れていく
いつの間にか自然に出来た
沼の水面を
2012年5月13日日曜日
詩の効用についてのメモ
詩人は一編の詩を用いて
世間に負けそうな一人の子どもを
救おうとしている
故に詩は
絶望をうたわない
絶望に差し込む一筋の光をうたっても
詩は
一人の子どもの傍に佇む
佇んで
いつも見守っている
その子が心ないいたずらや身内の凶器で傷つけられたとき
さりげなく視界の中に現れて目配せをする
そして言葉のバリアで覆って傷を癒してしまう
そして言葉のバリアで覆って傷を癒してしまう
詩は
当たり前のように存在しているが
その本当の姿を
人は説明できない
詩に出会った者だけが
詩の姿を知り
詩を書く者だけが
それを詩によって伝えることができる
だから
詩の効用は辞書には載っていないし
薬局でも処方していない
薬局でも処方していない
2012年5月12日土曜日
プールの日
水面がそこら中で光を乱反射するので
僕たちの顔は皆まだらになっている
塩素が加えられた冷たい水に漬けられて
熱い躰も柔らかい皮膚も抵抗していたが
水着が先に降参して防御することをやめて
体を明け渡したので
僕たちは裸同然で感染しあっていた
それを誤魔化すために奇声をあげたりしながら
更衣室は男女別々だったはずだ
ここでは一緒の水に入って
交わらない誓いを牽制した
ひとときを至近距離で
時には接触して過ごした
それは刹那のように
幻となって放課後の机の上で
干からびようとしていた
女子と男子はあやふやに分離して
個別に交じり合うことを促した
古典の教科書の影で
指で空気を切り指揮をして
空気さえ味方につけて
僕たちの顔は皆まだらになっている
塩素が加えられた冷たい水に漬けられて
熱い躰も柔らかい皮膚も抵抗していたが
水着が先に降参して防御することをやめて
体を明け渡したので
僕たちは裸同然で感染しあっていた
それを誤魔化すために奇声をあげたりしながら
更衣室は男女別々だったはずだ
ここでは一緒の水に入って
交わらない誓いを牽制した
ひとときを至近距離で
時には接触して過ごした
それは刹那のように
幻となって放課後の机の上で
干からびようとしていた
女子と男子はあやふやに分離して
個別に交じり合うことを促した
古典の教科書の影で
指で空気を切り指揮をして
空気さえ味方につけて
2012年5月11日金曜日
怖い靴下
洗濯したての
破れた靴下が怖い
履いたら
捨てるのか と
詰め寄ってきたから
破れたところから
足の甲が覗き
かさついているのが見える
脱いで
手に嵌めてみたら
見慣れた素材と色だが
穴から手をだそうとすると
伸びながら裂けていった
大地の切れ目から
血が噴射して
叫び声を上げた
ゴムが喉元を締め付ける
洗濯したてのいい香りのまま
死んでもらおう
また生まれ変わってくるのか
どんな命として?
誰のもとに?
破れた靴下が怖い
履いたら
捨てるのか と
詰め寄ってきたから
破れたところから
足の甲が覗き
かさついているのが見える
脱いで
手に嵌めてみたら
見慣れた素材と色だが
穴から手をだそうとすると
伸びながら裂けていった
大地の切れ目から
血が噴射して
叫び声を上げた
ゴムが喉元を締め付ける
洗濯したてのいい香りのまま
死んでもらおう
また生まれ変わってくるのか
どんな命として?
誰のもとに?
2012年5月10日木曜日
空の記憶 メモ
人の中に生き物は何種類いますか
植物の種もありますか
魚や鳥はどうしていますか
獣 爬虫類 両生類もいますか
地球の中に生き物は何種類いますか
地球と生き物の血球はどちらが丈夫ですか
地球上に立てられた
動く塔
自動車 飛行機
死んで動かなくなった生き物が
燃やされてエンジンを動かす
植物が作った有機物が
ダイヤモンドとなって
人の膚の上で光る
人の子孫は墓の上に立つ
上空を鳥が飛び
胸の中で血潮が渦巻く
赤色から青色へ天空の星が流れ
誰が見下ろしているのか
仰ぎ見ているのか分からなくなる
植物の種もありますか
魚や鳥はどうしていますか
獣 爬虫類 両生類もいますか
地球の中に生き物は何種類いますか
地球と生き物の血球はどちらが丈夫ですか
地球上に立てられた
動く塔
自動車 飛行機
死んで動かなくなった生き物が
燃やされてエンジンを動かす
植物が作った有機物が
ダイヤモンドとなって
人の膚の上で光る
人の子孫は墓の上に立つ
上空を鳥が飛び
胸の中で血潮が渦巻く
赤色から青色へ天空の星が流れ
誰が見下ろしているのか
仰ぎ見ているのか分からなくなる
2012年5月9日水曜日
連休しない人
かれは毎日働いているので
休日がない
だから
テレビのキャスターが「連休の最終日です」
などと言うと そのたびに いちいち
「だれが連休やねん」と
関西人でもないのに関西弁風に心のなかでつぶやき
いちいち`ぶったまげる'
そしていつも次に`連休'に働いている人 のことを思う
沢山の人が`連休'に働いているのに
どのマスコミも「連休の最終日です」を連呼し
彼らの働きを認めない
彼らはなんとも思わないのだろうか
彼らの存在は無視されて当然なのか
もう慣らされてしまってなんとも感じないのか
かれは
`連休'に働きながら
世間の不器用さを嘆かわしく思う
建前を守り続けて守ろうとしているものは何か
誰か知っている人がいるはずだ
きっとその人は
連休の最終日に
連休を始めさせようとしている
休日がない
だから
テレビのキャスターが「連休の最終日です」
などと言うと そのたびに いちいち
「だれが連休やねん」と
関西人でもないのに関西弁風に心のなかでつぶやき
いちいち`ぶったまげる'
そしていつも次に`連休'に働いている人 のことを思う
沢山の人が`連休'に働いているのに
どのマスコミも「連休の最終日です」を連呼し
彼らの働きを認めない
彼らはなんとも思わないのだろうか
彼らの存在は無視されて当然なのか
もう慣らされてしまってなんとも感じないのか
かれは
`連休'に働きながら
世間の不器用さを嘆かわしく思う
建前を守り続けて守ろうとしているものは何か
誰か知っている人がいるはずだ
きっとその人は
連休の最終日に
連休を始めさせようとしている
2012年5月8日火曜日
風が言っていました
風の身長を知っていますか
風の姿は見えないから
知らないと
お喋りすることはできません
風だって
ちゃんと目を見て話さないと
怒って吹き荒らし
言葉は風に舞うばかりだから
目の辺りを見つめて
ゆっくりと
わかりやすく話さなくてはなりません
もし
風とおしゃべりすることが出来れば
人はもっと幸せに近づくことができるでしょう
と
風が言っていました
風の姿は見えないから
知らないと
お喋りすることはできません
風だって
ちゃんと目を見て話さないと
怒って吹き荒らし
言葉は風に舞うばかりだから
目の辺りを見つめて
ゆっくりと
わかりやすく話さなくてはなりません
もし
風とおしゃべりすることが出来れば
人はもっと幸せに近づくことができるでしょう
と
風が言っていました
2012年5月7日月曜日
自分の場所で
イチョウの木
自分の場所で
立っている
緑の葉をいっぱいに茂らせて
イチョウの木の横
通り過ぎて駅に向かう
行き交う人をよけながら
毎日
たくさんの人やモノを
よけている
けれど
自分がいる場所には自分だけがいる
イチョウの木は
黙ったまま
葉をゆすり
いま笑ったのか
私を見下ろして
いや
笑ったのは自分の方
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