ぼく
たべられちゃった
かみくだれて
のどのおくにおちていった
ぬるぬのとんねるを
まっさかさまにおちていった
きのうのおやつ
かくさずに
たべておけばよかった
なおとがほしがってたしーる
あげちゃえばよかった
ぼく
もまれて
とかされてゆく
もう あしのゆびも みえない
めも みみも とけて
なくなっていく
きっと
えいようになって
からだのなかをながれていくうちに
のみこんだやつに
なってしまうのだろう
まあ
それもわるくないか
だが
このことばをしゃべっているぼくが
いったいどうなってしまうのか
それがもんだいだ
ああ
ぼくはいなくなったのに
にほんごのことばが
のこっている
だれか
たすけてくれ
だれか
たすけてくれ