りんりんりんりん
夜の街に
太陽がいないなら
君が代わりに
りんりんりんりん
はい、おしまい
りんりんりんりん
尖った貝殻
貝に見捨てられ
砂に沈んでいく
はい、おしまい
りんりんりんりん
世の中と
仲間になると
混ざってねっとり
はい、おしまい
りんりんりんりん
りんりんりん
りんりんりん
たまにはみんなで集まって
ワイワイガヤガヤやりましょう
知らないひとがまざっても
きょうは仲間にいれましょう
たまにはみんなで集まって
普段のことを話しましょう
知らないひとがきいたなら
おもしろいなとおもうでしょう
たまにはみんなで集まって
好きなことだけ話しましょう
お喋りするのに夢中なら
自然と夕日は落ちるでしょう
たまにはみんなで集まって
笑顔で手を振り別れましょう
また会いましょうと口々に
後ろ歩きで帰りましょう
きのかげに
だれかかくれているのかな
いいえ
だれもかくれて
おりません
われたきいろいふうせんが ひとつ
おちているだけ
へいのむこう
だれかかくれているのかな
いいえ
だれもかくれて
おりません
みずたまりが かぜにゆれて
わをかいているだけ
くものうえ
だれかかくれているのかな
いいえ
だれもかくれて
おりません
なみのおとが とおくにきえてく
ばしょがあるだけ
夜になると暗くなります
暗くなると夜になります
夜になると夜ご飯を食べます
夜ご飯は夜に食べます
朝になると明るくなります
明るくなると朝になります
朝になると朝ご飯を食べます
でも朝ご飯を食べなくても
朝は来ています
朝が来なくても
朝ご飯がない部屋にも
朝が来ています
きょうはふだんしていること
ぜんぶさぼって
でんしゃにのればしらないまち
そこからさらにすたすたあるいて
やねをしたにみて
ロープウェイにのれぱ
わたしのすむまちがひろがる
さらにそのむこうにこうそうびる
うみがけしきのいちばんうえに
よこたわっている
でんしゃでがっこうにかよう
しょうがくせいは
かばんにけいたいをぶらさげて
ピンクのけいとであやとりしてた
どんなちえをまなべは
しあわせになれますか
おしえてよ
やまのうえのどうぶつえんの
かこいのなかのしか
おおきなひとみが
わたしをみると
なにかこたえをいいたくなるよ
きょうはいつのまにかひぐれ
わたしははじめてはいったきっさてんで
せかいのりょうしんとあくいについて
かんがえていたが
イチゴジュースをすいこむたびに
かんがえはきりかわっていく
とおくで
きらきらひかっていた
かわのながれ
いま
めをつむるとわたしのなかにあるが
わたしはそれをぬすんできたの?
いや
まもっているだけだ
と
いいきかせて
みせをでて
じぶんのへやをめざして
いともくさんににかえりつく
そんないちにちの
5ぶんの3
はねている
はずんでいる
きみのからだ
なかからだれかが
でてきそう
ふくらんでる
ひかってる
きみのほっぺ
いつかほおずえ
つくのかな
みつめている
おいかけてる
きみのひとみ
きづかれたって
へいきなんだね
ないている
わらっている
きみのまいにち
いつまでも
しゅじんこうでいて
ね
失敗しても進むのだ
できないだろうと思っても
やりたいことは覚えてる
どんなに邪魔が入っても
泥道雪道いばらの道も
ズンタカタッタ進むのだ
失敗しても進むのだ
やりたくないと思っても
やりたい気持ちはここにある
煮え湯のまされ干されても
砂漠も荒野も嵐の夜も
気にせず無心で進むのだ
失敗しても進むのだ
心が痛みつづけても
鼓動が打っていればいい
裏切り傲慢ひとでなし
愛するひとから引き裂かれても
あきらめないで進むのだ
くまの子がやって来て
私の顔を覗きこんだ
不思議そうな顔をしているけど
くまには「不思議」がわかるだろうか
私はそんなくまの子をみていたら
前よりすこし元気になって
元気になったら
途端に誰かと会いたくなってきて
さっさと身支度して玄関から飛び出した
冬の空気がつめたくて
なんだか清められたような気がする
電車に乗ると
私とおなじようなコが
ひとりで揺られている
いち に さんにん
「いちもくさんに走る電車だな」
電車はきっと急いでいるのだ
私は急ぎたくないのに
でも
早く降りる駅に着くことはいいことだ
たぶん
待ち合わせの場所に着くと
相手はまだ来ていなかった
くまさん
あなたのおかげで
私は外に出て
誰かと待ち合わせしている
きっともうすぐ来るだろう
笑顔で近づいてくるだろう
すると
そこに
くまの子がやって来て
私の顔を覗きこんだ
不思議そうな顔をしているけど
くまには「不思議」がわかるだろうか
夜空に雲がながれ
枯れ葉が舞い落ちる冬が来る
コートのポケットに手を突っ込んで
足早に駅に向かう冬が来る
あたたかい飲み物を
すすって飲んでみたくなる冬が来る
過去の思い出を1枚の絵にして
次々とめくっていきたい冬が来る
白い息を鼻と口から吐く
それが恥ずかしい冬が来る
風呂に入るとき
膚がジーンと浸みて湿ってゆく冬が来る
いじめられっこが
いつまでも視界から消えない冬が来る
いつなんのために生まれたのか
母に尋ねたことも忘れ果てた
冬が来る
あのひとが
笑ってくれたから
きょうはいい日
あの人が
怖い顔をしていたから
きょうは悪い日
あのひとが
悲しい顔をしていたら
それはどんな日?
それは・・・
それは
私が少し
期待に胸を膨らます
いい日
悲しさを癒して
私
嬉しい顔をしたい
私の嬉しい顔に
会いたい
そう思っているのは
私だけ?
もしそうだったら
私
暗い顔をして
泣いてしまう
その顔に
飛びついてきて
やさしくしてくれる人は
いま
どんな顔を誰にみせている?
その誰かは
じつは
私かも知れない